オリエンタルコンサルタンツとグループ会社のエイテック(東京都渋谷区、橘義規社長)は27日、設計段階で作成したBIM/CIMモデルを、ICT土工の施工用モデルに変換できるシステムを開発したと発表した。施工条件に応じて設計段階から施工段階へと一貫したBIM/CIMデータの連携を実現。効率的な施工データ作成によるICT施工の適用拡大と普及促進に貢献する。
両社が開発した「土工部ICT施工用データ変換システム(e-ms)」は、設計段階で作成したBIM/CIMモデルを基に、施工工区や施工ステップに応じた施工範囲を指定し、のり面勾配など基本条件を入力するだけでICT施工用の3Dモデルに変換できる。施工条件に応じた3Dモデルを数十分で作成でき、従来よりも大幅に省力化できる。
設計段階で作成したBIM/CIMモデルを施工段階でも一貫して活用でき、さまざまな現場条件でICT施工が適用できるようになる。工事コストの縮減、建設会社による3Dモデル作成の労力削減などが見込まれる。設計段階と施工段階で同一モデルを活用できるため、人為的なミスの防止にも有効という。
盛り土材料の特性を登録できる機能も搭載した。施工段階の品質情報を維持管理段階に確実に引き継ぎ、供用後の変状や、大雨などによる被害での変状原因を特定。的確な対策に必要な情報を一元管理できる。
一般的な土工部のICT施工では、建設会社がICT施工用の3Dモデルを作成しており、設計段階のBIM/CIMモデルは活用されていない。設計区間と施工工区が異なる場合や、工事用道路などの施工ステップが必要な場合は、3Dモデルをさらに加工する必要がある。建設会社では対応できない場合があり、ICT施工の阻害要因となっていた。
source https://www.decn.co.jp/?p=149848
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