2017年11月14日火曜日

【回転窓】あえてアナログを楽しむ

混雑した通勤電車の中で新聞を器用に折り畳みながら読むサラリーマン。周りの迷惑にならないようにページをめくる手さばきは職人芸だ▼数年前までよく目にした光景だが、今はほとんどなくなり、スマートフォンやタブレットに取って代わられた。必要な情報がいつでも手軽に入手でき、アプリをダウンロードすれば機能拡張もお手の物。スマホの本格普及は2010年前後とされる。短期間での爆発的な広がりを見ると、世界を変えた製品の一つと思える▼ある日の電車内で周囲の乗客の何人がスマホを使っているのか数えてみた。ドアの真正面にあるスペースにいたのはおよそ20人。うち7割がスマホに目を落としていた。この数が多いのか少ないのか判断に困るが、改めて意識すると、狭い閉鎖空間でスマホを操作し続ける光景は不思議な感じがした▼2020年に向けて都内などでは高速大容量通信を可能にする環境整備が加速されるそうだ。困った時はさっと調べて即解決。何とも便利な道具だが、度を超せば依存症に陥る危険も▼電車で時間がある時はスマホではなく本を開く。今更ながら習慣にしようと思う。

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