2017年11月14日火曜日

【東大宇宙線研、18年春着工めざす】岐阜県飛騨市に「ハイパーカミオカンデ」整備へ

 東京大学宇宙線研究所は、岐阜県飛騨市に次世代の素粒子ニュートリノ研究観測施設「ハイパーカミオカンデ」を建設する。

 新たな研究組織として「次世代ニュートリノ科学連携機構」を設立した。18年4月に着工、26年の観測開始を目指す。総事業費は約657億円。

 同市にある神岡鉱山内の地下約650メートルに設置される。検出用の大型水槽は、直径74メートル、深さ60メートルの円筒形タンク。超純水を満たし、壁面に設置される4万個の大型超高感度光センサーでニュートリノが水と反応して発する微細な光(チェレンコフ光)を捉える。規模は、現行の「スーパーカミオカンデ」の約10倍になる。

 15年には「スーパーカミオカンデ」を使った研究が評価され、梶田隆章同研究所所長がノーベル物理学賞を受賞している。大型化と高精度化によって、ニュートリノ研究の進展が期待されている。

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