2017年11月6日月曜日

【安心して建設業界に】土木技術者女性の会西日本、女子大生招き平瀬ダム現場見学会

 土木技術者女性の会西日本支部は10月27日、山口県岩国市錦町で建設が進む「平瀬ダム建設工事」の現場見学会と、土木技術者を目指す山口大学・広島大学の女子学生との意見交換会を開いた。

 山口県発注の平瀬ダムは、日本三名橋の一つ「錦帯橋」が架かる錦川の上流に位置する重力式コンクリート構造の多目的ダム(堤高73m、堤頂長300m、堤体積34万m3)。清水建設・五洋建設・井森工業・ナルキJVの施工で14年3月から工事が進められている。

 見学会・意見交換会には、同会会員11人と山口大学から6人、広島大学から3人の女子学生が参加。清水建設の末吉信一郎工事長から工事概要の説明を受けた後、堤体コンクリートの打設が最盛期を迎えている現場を見学した。参加者からはコンクリートの品質管理などに関する多くの質問が飛び交い、現場を案内した芳岡良一所長は「質問の内容は核心を突くもので、皆さんの熱心さが伝わってきた」と感心していた。

 意見交換会では冒頭、古谷祥恵西日本支部長(清水建設)が「会員の皆さんは次世代育成の観点から意見交換に臨んでいただき、学生の皆さんは先輩からさまざまな意見を聞いて土木業界への理解を深めてほしい」とあいさつ。参加した学生は「転勤時に家族はどうされましたか」「結婚しても仕事を続けることができますか」「転職を考えたことはありますか」などと次々と質問し、現役の女性技術者は就職活動や実務、ワーク・ライフ・バランス(仕事と家庭の調和)、キャリア形成など関して経験談も交えながら丁寧に説明した。

 司会・進行を務めた富田紀子副支部長(中国地方整備局)は「『働き続けていけるか』に関する質問が多かったと思う。自身のブラッシュアップも必要だが、働く中で頼れる人をつくるといった人とのつながりも大切にしてほしい」とアドバイス。村上育子企画広報局長(鹿島)は「働き方改革の中で、建設業も大きく変わりつつあり、今後はさらに職場環境の改善も進んでいく。心配せずに建設業界に入って頑張ってください」とエールを送った。

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