2017年11月28日火曜日

【人工繊維打ち込み方式で耐久性強化】ノエスタ神戸、ハイブリッド芝導入プロジェクトが始動

 神戸市兵庫区の御崎公園内にある球技専用のノエビアスタジアム神戸(御崎公園球技場)で、ピッチにハイブリッド芝を導入するプロジェクトが始動した。

 事業は佐藤工業が施工する「御崎公園球技場地温コントロールシステム他改修工事」、神戸ウイングスタジアム(神戸市兵庫区、安積英樹社長)が担当する「御崎公園球技場芝生張替え等業務」、ヴィッセル神戸スポーツクラブ(神戸市兵庫区、三木谷研一代表理事)が担当する「御崎公園球技場ハイブリッド芝導入業務」で構成。10月末に着工しており、契約工期は来年3月末まで。神戸市は来シーズンのJリーグ開幕を見据え工期短縮を目指している。

 ノエスタ神戸に導入するハイブリッド芝は、天然芝のピッチに人工繊維を打ち込み芝生の根が成長して絡み合うことで強度を高める「人工繊維スティッチング方式」と呼ばれるタイプ。昨年10月にテスト敷設して性能を検証した欧州で実績がある製品で、ヴィッセル神戸スポーツクラブが国内導入の代理店契約を結んでいるという。

 Jリーグはハブリッド芝の導入を17年度から解禁。スタジアム検査要項を改定し、リーグが認めた仕様(ピッチ全体で天然芝と5%以下の人工芝を組み合わせ)であれば、公式戦が開催できるようにした。ノエスタ神戸はラグビーワールドカップ2019日本大会の試合会場にもなっており、より耐久性が高いピッチを確保する必要があった。総天然芝のピッチを維持する方法は冬場と夏場で芝を張り替える方法が一般的だが、大屋根が掛かっている場合、芝に育成に不可欠な日照確保が難しく、通気機能やピッチ温度のコントロール、使用頻度といった問題もある。

 大規模スタジアムのピッチ全面をハイブリッド芝にする事例はノエスタ神戸が初めて。ラグビーW杯の開催を見据え、味の素スタジアム(東京スタジアム、東京都調布市)や日産スタジアム(横浜国際総合競技場、横浜市北区)でも導入に向けた検討・準備が進んでいる。

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