大阪府と大阪建設業協会、大阪府建団連、大阪電業協会、大阪空気調和衛生工業協会、大阪府中小建設業協会で構成する大阪府建設業懇話会(委員長・前田栄治大阪府住宅まちづくり部技監)が、大阪府吹田市千里万博公園の「日本万国博覧会記念公園太陽の塔耐震改修その他工事(その2)」で現場見学会を開いた。
堺市立堺高校建築インテリア創造科2年生40人が参加し、万博遺産の耐震改修工事などへの理解を深めた。設計は昭和設計、施工は大林組が担当。
冒頭、前田委員長が「懇話会では建設業に優秀な人材に来てもらいたいと考え現場見学会を企画した。さまざまな分野の技術者が塔再生事業に取り組んでいる。卒業後の進路として明るい建設業界を考えてほしい」とあいさつした。
続いて大阪府住宅まちづくり部公共建築室一般建築課の佐藤健哉総括主査が同工事の計画概要を解説。
その後、大林組の垣内博所長らに引率された一行は現場を見学した。地上から塔の地下1階に入り、エレベーターで生物の進化を表現したオブジェ「生命の木」を間近に見ることができる2階まで上昇。2階付近の施工状況の説明を受け、階段で1階に降り、再び地下1階を経て地上に戻った。塔正面付近の工事の様子も見学した=写真。
また学生はお祭り広場の控え室で、大林組が作成した改修後の塔内部の3次元(3D)CADによるVR仮想現実(VR)映像を、専用ゴーグルを使って体験した。
同工事は芸術家・岡本太郎が手掛けた1970年大阪万博のシンボル「太陽の塔」(高さ約70メートル)を耐震補強するとともに建築物として内部の階段を登りながら「生命の木」を鑑賞できるようにする事業。塔内の上部を鉄骨フレームで補強し、下部はコンクリートを打ち増す。塔の周囲の地下を増築し展示室を設置する。規模はRC・SRC・S造地下1階地上2階建て延べ1304平方メートル。工事の進ちょく率は約70%。18年3月の完成を目指す。
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