2017年11月22日水曜日

【琵琶湖湖畔にグランピング施設誕生へ】滋賀県高島市と光亜興産、官民連携で地域活性化めざす

グランピング施設の完成イメージ
 琵琶湖の北西に位置する滋賀県高島市に豪華で贅沢なキャンプが楽しめるグランピング施設が誕生する。同市が運営し2016年4月に営業を休止したしんあさひ風車村の敷地を活用し、不動産業の光亜興産(大阪府門真市、川村光世社長)がキャビンやテントなどを備えたグランピング施設、バーベキューエリアや水上カフェなどを整備。2018年7月のオープンを目指す。

 高島市と光亜興産は21日、「滞在型宿泊拠点の整備に関する協定」を締結。市が所有する事業用地を18年4月1日から20年間の定期借地権設定契約を結んで活用する。着工日は12月1日を予定している。

 グランピング施設を整備するのは高島市新旭町菖蒲園地先。事業面積は約7・7haで、このうち定期借地権付き賃貸借契約と法定外公共物占用の対象面積は約3・1haとなる。公共水域やパブリック空間(駐車場、園地など)も、契約に基づき同社が一体管理する。土地の賃借料や河川占有料を同社が市に支払う。

 事業計画によると風車村跡地を宿泊ゾーンとデイユースゾーンに分け、キャンプやバーベキューが楽しめる施設を整備する。宿泊ゾーンはグランピングキャビン10棟、グランピングテント6張、フェス広場、せせらぎ水路などを設ける。メイン棟には温浴施設やレストランが入る。デイユースゾーンはテント6張、バーベキューエリア100テーブルを配置する。施設内にはレストランや駐車場、園地広場、花畑、水上カフェなども設ける。

 将来的には施設西側にある菖蒲園跡地や琵琶湖湖岸の一画も施設用地に編入し、グランピング関係施設として開発する予定という。グランピングキャビンは通年営業とし、厳冬期はテント、バーベキューエリアは閉鎖する予定。官民協働で公有地を民間が有効活用。施設周辺地域への観光客誘導によって観光振興や地域産業の活性化、雇用創出も狙う。

 市は2016年4月、老朽化を理由にしんあさひ風車村の施設を休止。公共物の有効活用策を検討する過程で同社が2017年9月、企業誘致条例に基づく施設利用の指定申請書を提出した。企業誘致審査会の答申を受けて8月に条例の適用企業に指定。9月にしんあさひ風車村の設置条例廃止を市議会で可決した。

 グランピングはグラマラスとキャンピングをかけ合わせた造語。贅沢な雰囲気を味わいながら自然が満喫できるリゾートとして、国内で施設整備が増えつつある。

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