2018年3月8日木曜日

【回転窓】スポーツとブランド戦略

トップアスリートが使っているシューズやウエア。市販モデルを身に付けると、それだけで憧れていた選手に近づけたような気分になる▼一流選手ともなればサプライヤー契約を結ぶためには数億円、数十億円の金額が必要といわれる。それでも契約を勝ち取るためにさまざまな企業がしのぎを削るのは、選手の活躍が商品や企業のブランド価値を飛躍的に高め、経営に好影響を与えることが背景にある▼2011年からプロテニスプレーヤー・錦織圭選手にウエアを提供しているファーストリテイリング。それまではカジュアルな衣料品が中心だった「ユニクロ」ブランドにスポーツという新風を吹き込み、消費者に印象付けた▼アパレル企業の新規参入は、老舗のスポーツメーカーも無視できない動きだ。近年はスポーツウエアを街着にするファッションスタイルを「アスレジャー」と呼び、スポーツと縁遠かった層にも浸透しつつある▼19~21年の3年間、日本では大規模なスポーツイベントがめじろ押し。「ゴールデン・スポーツイヤーズ」と呼ばれる期間に企業や行政は何ができるのか。建設業も知恵の絞りどころでは。

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