今月初め、地球温暖化の影響がここまで深刻化しているのかと考えてしまうニュースが報じられた。北極の平均気温が2月に例年を20度以上も上回り、観測史上最も高かったという▼米カリフォルニア大学の研究者が分析した。〈地球温暖化で海氷が十分に大きくならず、海面から熱が放出されたことが影響したとみている〉と米紙ワシントン・ポストの報道内容を共同通信が配信している▼平均気温の大幅な上昇が具体的にどのような影響を及ぼすのか。配信記事にそこまでの予測は書かれていないが、温暖化がもたらす気候変動の影響はさまざまな形で現実のものとなっているようだ▼昨年10月に時事通信社が近畿2府4県で実施した「くらしと環境に関する世論調査」では、地球温暖化問題が10年後に「現状より深刻になっている」と回答した人が全体の6割を超えた。深刻さの度合いはそれぞれだろうが、温暖化の影響がより身近なものになってくると考える市民は少なくない▼今国会に提出されている気候変動適応法が成立すれば、気候変動への適応が初めて法律で位置付けられることになる。早期の成立を望みたい。
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