京都大学とタダノがICT(情報通信技術)と人工知能(AI)を活用し、クレーンや高所作業車などの自動運転を実現する共同研究に乗りだす。7日に都内で包括連携契約を締結した。
タダノのクレーン技術と京大が持つ先端研究の知見を融合し、無人で動く遠隔稼働式クレーンや高所作業車を開発。建設業の慢性的な人材不足を補完するとともに、現場の作業性・安全性の向上につなげる。
同日の契約締結式には京大の山極壽一総長とタダノの多田野宏一社長が出席した。京大が建設機械メーカーと共同研究を行うための包括契約を結ぶのは初めて。共同研究で産学の知を結集し、自動運転技術をクレーンと高所作業車に実装する。
京大の機械工学や社会工学、都市工学、情報科学に関する先端研究の成果とノウハウを、タダノの製品に導入。自動運転を実現する技術や方策を共同で模索する。
共同研究について、多田野社長は「京大の総合的な学術研究体制と当社の設計・製造技術を掛け合わせ、技術革新につなげる。共同研究を通じ、人の技量に頼らないクレーンと高所作業車を開発し、提供したい。これからどんな化学変化が生じるかとワクワクしている」とコメント。山極総長は「共同研究により、新技術を加速度的に世に送り出すことが可能になる」と意義を語った。
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