沖縄県糸満市の「なんぶトリムマラソン大会」が多くの市民ランナーに惜しまれつつ、今月18日の第30回大会で歴史に幕を下ろした。地域の一体感づくりに寄与する目的を果たせたことなどが理由だという▼この大会がユニークだったのは、事前に自己申告したタイムと実際に走ったタイムの差が小さい人から表彰されること。障害の有無にかかわらず誰もが参加できた▼スタートから慎重に自分のペースを刻むも、次第に乱れて目標に近づけるのは難しくなっていく。プラン通りにどう走り切るか。普段の仕事にもどこか共通するプロセスと言えよう▼生産性の向上に努めて一日の労働時間を短縮し、同時に休日を増やす-。働き方改革での目標を達成するには課題も多いが、まずは少しでも近づくよう着実に取り組むことが新たな展開を生む一歩になる▼大会名にある「トリム」とは〈健康・体力づくりの推進運動。心身のバランスの調整や回復を目的として、各人が手軽なスポーツを継続して実行しようというもの〉(大会ホームページ)の意味。大会終了は残念だが、今後もスポーツに限らず大切なコンセプトであろう。
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