1970年日本万国博覧会(大阪万博)のシンボル「太陽の塔」(大阪府吹田市、高さ約70メートル)の内部の一般公開が19日から始まった。
48年ぶりの公開に先立ち大阪府は18日、内部公開記念式典を関係者100人を集め開催した。府は16年度から塔の耐震工事と内部修復工事を進めていた。耐震設計は昭和設計、耐震工事は大林組、内部展示設計・製作は現代芸術研究所(東京都渋谷区)が担当した。
式典で松井一郎府知事は「太陽の塔は70年大阪万博のレガシーであり、万博記念公園のランドマークであり世界に誇れるシンボルだ。塔復活に向け多大な寄付をいただいたことからも今も多くの人から愛されていることが分かった。塔復活は2025年国際博覧会の大阪誘致にとっても追い風になる」とあいさつした。
関西経済連合会(関経連)の木股昌俊副会長は「関経連は70年大阪万博の誘致団体として参画していたこともあり、今回の内部公開には感慨深いものがある」と述べた。
記念ライブを行ったドリームズ・カム・トゥルーの中村正人さんは「70年、私は寝屋川市の小学6年生。万博は未来都市で、太陽の塔はSF映画を見るような存在だった。2007年にOSAKAラバーという曲を作った。万博公園、太陽の塔がその歌詞にあり、その一節が今日に結びつくとは誰が思ったか」、吉田美和さんも「(それを考えると)もう泣きそう」と語った。
太陽の塔は芸術家・故岡本太郎氏のデザイン。塔内部に生命の進化の過程を表現した高さ約41メートルの「生命の樹」がある。
耐震工事ではコンクリートの厚み増しや階段・エレベーター・地下展示室の整備などを実施。内部修復工事では生命の樹に設置した生物群を修復したり、作り直したりした。行方不明となった塔地下の「地底の太陽」も復元した。
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