2024年12月23日月曜日

青森県/青森港(青森市)長期構想案、災害時の代替輸送機能など確保

 青森県は20~30年程度の長期的な視点で青森港が担う役割と将来像を示す「青森港長期構想」案を公表した。県沖合を航行するRORO船(貨物車両ごと輸送可能な船舶)が途中寄港できる高規格ターミナルをバルクターミナルに隣接して整備。大型船舶に対応する第2バースで耐震強化岸壁の新設・延伸も検討する。本州、北海道の大動脈を軸に県と国内外をつなげる「ユニットロード物流拠点」を目指す。2025年1月17日まで意見を募集している。
 地震など災害リスクの高まりを受け、東北で大規模地震が発生した場合の広域防災拠点として強靱なユニットロードターミナルや太平洋、日本海両側港湾の代替輸送機能を確保する。大規模地震発生時の物資輸送で行動計画を見直し、青森港事業継続計画(BCP)に反映するなど実効性の高い災害対策を確立。将来の取扱貨物量を踏まえ、係留施設を沖館埠頭マイナス13メートル岸壁と沖館埠頭マイナス10メートル岸壁の2バースに集約し、クルーズ船を本港地区にシフトすることで効率的なバース利用を目指す。
 クルーズ船で青森を訪れる旅客にとって玄関口になる本港地区では新中央埠頭・中央埠頭を中心にみなと緑地PPP(港湾環境整備計画制度)などを活用した新たな集客施設の立地を促進しウオーターフロントの面的なにぎわい空間を創出する。青い海公園クルーズターミナルは観光物産館「アスパム」と一体利用で機能を拡充する。拠点の整備に合わせ、インバウンドの増加に対応した次世代モビリティ(超小型EV、デマンド交通など)の拡充も検討する。
 洋上風力発電の基地港湾となる油川埠頭を候補地に着床式洋上風力発電設備のメンテナンス資機材を受け入れる。沖館東防波堤の港内側の静穏な水域は、洋上風力発電設備の浮体基礎の保管水域としての活用も検討する。




from 工事・計画 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=170046
via 日刊建設工業新聞

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