熊谷組らは4日、山岳トンネルの覆工コンクリート施工時に左右へのコンクリート供給量を制御し、連続して同時打設できる油圧式流量調整バルブを開発したと発表した。配管の切り替えにかかる時間を減らし、コンクリートの品質低下リスクを減らす。
岐阜工業(岐阜県瑞穂市、宗像国義代表取締役)と共同開発した。主配管と副配管の間にY字管を配置し、先端部にコンクリートの流量を調整する油圧式バルブを設置。側壁からアーチまでの覆工コンクリートを同時に打設し、左右を均等な打ち上がり高さで管理することを可能にした。
従来の施工方式は、打設口を変更するたびに、主配管と左右の副配管の切り替えが必要だった。供給に時間がかかるため、層間に空隙が生じる「コールドジョイント」などの品質トラブルが発生する懸念があった。作業員が狭いセントルを移動するため、配管切り替え中に指のけがや配管落下などの事故リスクも高かった。
熊谷組は災害防止や生産性向上に向け、覆工コンクリート自動打設システムの確立を目指す。今後は油圧式流量調整バルブとコンクリート検知センサーをユニット化。打ち上がり高さに応じて流量を調整し、左右同時に連続打設できるシステムを開発する。
from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=169508
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