2024年12月23日月曜日

NIPPO/搭乗式電動ローラーを舗装現場適用、環境性と施工性を両立

 NIPPOは国内初となる舗装用の搭乗式電動ローラーを導入し、国土交通省中部地方整備局発注の「令和5年度1号清水立体飯田地区舗装設備工事」(静岡市清水区)に適用した=写真(NIPPO提供)。エンジンを搭載していないため二酸化炭素(CO2)を排出せず、騒音もほとんど発生しない。水平振動機構を備えており、有振動時の周辺環境に与える影響が少なく舗装の施工継ぎ目部では効率的に高密度を得られる特徴がある。
 稼働時間は振動の有無や転圧速度などの使用状況によって異なるものの、フル充電で5~10時間。充電時間は200ボルトで約10時間となる。
 現場導入の課題だったのが充電方法の確立。舗装のような短期間に屋外で行われる工事では商用電源からの充電が難しい。昼間使用した電動ローラーを充電するため、無人の夜間に発電機を稼働させることは安全や騒音の面で問題が懸念された。
 そこで200ボルトの出力が可能な可搬式バッテリーを導入。昼間に発電機で可搬バッテリーを充電しておき、夜間に可搬式バッテリーを用いて搭乗式電動ローラーを充電する。CO2削減のため、化石燃料を使用しないバイオディーゼル燃料「B100燃料」専用の発電機を使用している。
 NIPPOによると、国内で舗装用の電動建機は販売されていない。2023年12月にドイツのヴィルトゲングループであるHAMM社から搭乗式電動3トン・コンバインドローラーを購入した後、複数の現場で試験運用していた。
 今後は運転操作時や充電方法などの課題を抽出。環境負荷や夜間工事での有効性の評価も進め、カーボンニュートラル(CN)の実現に貢献していく。




from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=170058
via 日刊建設工業新聞

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