2024年12月18日水曜日

日建設計/自然光に近い照明が脳を活性化、中央大学で学修効果を実証

 日建設計が、脳の活性を促す光環境で学修力を引き出す空間創出に注力している。閉鎖空間になりがちな地下空間で自然光に近い照明を生み出す技術を2023年4月に開発し、設計手法を確立。中央大学茗荷谷キャンパス(東京都文京区)に導入し学修効果を検証した結果、実際の自然に近いコントラストを再現。利用者へのアンケートでは照明と気付かない利用者が半数以上いることを確認した。
 天空光模擬照明投光器と直射光模擬投光器で照らすことで自然光に近い光環境を構築。自然光を再現するLED照明と植栽を組み合わせ、樹木のある自然景観としリラックス効果を誘発する。集中力と記憶力向上につながるという。
 同大学の司法試験を目指す学生が利用する地下自習室で効果検証した。学生116人を対象にアンケートした結果、63%の学生が照明と気付かずに太陽光と思っていた。実際に自習室を使う法学部学生は「最初は照明であることに気付かなかった。屋外とつながりを感じられるため閉鎖感がなくリラックスして勉強できている」と話した。
 同社は今後、照明技術を発展させ、都市部に建設されたホテルや病院、介護施設、オフィスなどにも応用。既に複数のプロジェクトで提案しており、エンジニアリング部門環境デザイン室の海宝幸一ダイレクターは「来年からプロジェクトが始まり今後も提案が増えるだろう。脳波の測定も行い、さらなる光環境の設計に生かしたい」と展望する。




from 企業・経営 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=169868
via 日刊建設工業新聞

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