鹿島は、現場発生土材(石や砂れき)やセメント、水などを混合した材料「CSG」で打設したコンクリートの締め固め品質を管理する手法「Geo-DX Compaction」を開発した。地盤の電気抵抗を利用し現場密度(土木工事現場の土の密度)を算出する。盛り土の締め固め管理で行う「現場密度試験」の業務を省力化し、品質管理人員を7割削減。広域で面的な現場密度をリアルタイムにデータ取得できる。
同手法は四つの電極が取り付けられた計測装置をバギーでけん引する。地盤の電気抵抗を連続計測し現場密度を算出。施工面全域の締め固め品質管理が可能となる。
連続計測した地盤の電気抵抗を基にリアルタイムに現場密度を算出できるため、結果をヒートマップで可視化し、施工面全域にわたる締め固め品質の面的管理を実現した。従来法では広域な施工面に対し、試験孔数点の現場密度しかデータ取得できなかった。
同社は秋田県東成瀬村で施工中の成瀬ダム堤体打設工事(国土交通省発注)に導入。現場密度の誤差は1立方メートル当たり約プラスマイナス0・05トンとなり、従来法の試験と同等の精度を確認した。
従来、試験孔の削孔などに要していた3人の試験員を計測装置をけん引するバギーの運転者1人に削減し、CSGの締め固め品質管理業務を省力化。試験業務に従事する人員を約7割削減でき、施工面全域にわたる現場密度の可視化を実現した。
計測深度は電極間隔を変えることで自由に調整できるため、現場にあった品質管理が可能となる。同社は今後、同手法の計測自動化を目指し、CSGなどの締め固め品質管理のさらなる省力化と、工事の生産性や安全性向上を図る。装置の小型化も検討している。CSG以外に盛り土工事全般に導入できるため、造成工事などにも広く展開していく考え。
from 技術・商品 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=169956
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