2018年6月29日金曜日

【職場で野菜作り、いかが?】竹中工務店、オフィス向けの野菜栽培テーブル販売

 竹中工務店は7月2日から、グループ会社の朝日興産(大阪市中央区、岡田恒明社長)を通じて打ち合わせ用の業務テーブルと野菜栽培システムを一体化した「ベジテーブル」を販売する。  植物工場で採用されている自動灌水(かんすい)や照明制御などの技術を活用し、執務空間などで野菜を自動栽培する。社員などに野菜を「育てる」「収穫する」「食べる」体験をしてもらうことで、感性や創造性の活性化や執務環境の改善を促す。  ベジテーブルはA4資料やノートパソコンを置ける幅1545ミリ、奥行き1110ミリ、高さ1000ミリのスタンディング式テーブルの中央に無機培地式水耕栽培装置を配置した。テーブル下部に収納された養液タンクからの養液が給水管と排水管を通って循環するため、業務に影響を与えずに野菜が自動栽培できる。  LED照明の光で野菜を成長させる。成長に効果的な「栽培モード」の光は人の目にまぶしすぎるため、時間を設定して人の目にやさしい「インテリアモード」に切り替えられる。栽培できる野菜の種類はリーフレ...

【手作業感覚で遠隔操作】大成建設、医薬・食品製造施設向けにロボットアーム開発

 大成建設は力触覚グローブによってロボットアームを遠隔操作するシステムを開発した。  物体をつかむ際の微妙な力加減の情報が双方向に伝達され、手作業に近い感覚でアームが遠隔操作できる。作業手順や力加減などの動きを記憶させることも可能。間接接触での作業が必要な医薬品や食品の製造施設を導入ターゲットに、19年ごろの実用化を目指す。  操作者がグリップ型力触覚グローブを装着して動かすと、遠隔地のロボットアームが同じ動きを再現する。アームには垂直多関節ロボットを採用し、操作者の繊細な動きもとらえる。情報をやりとりする通信には、高速度な国際規格の統合制御ソフトウエアを採用。生産現場での力加減などをリアルタイムに把握し、ほぼ同時に動きが再現できる。  今回開発したシステムは以前開発した初期型のプロトタイプを、よりシンプルに使いやすく改良した。構成するシステムには超小型産業用パソコン、小型人協働ロボットなどの汎用(はんよう)品を多用。実際の生産現場に導入しやすくした。  将来的にはIoT(モ...

【荒波乗り越え働きやすい東京を】小池都知事、建設業で活躍する女性と意見交換

 東京都の小池百合子知事は28日、建設業界で働く女性を集めた「女性が輝くTOKYO懇話会~建設業編」を都庁で開いた。女性の働き手が少ない産業にスポットを当てる取り組みの一環。建設業の魅力や女性活躍の現状などをテーマに、知事と6人の女性技術者が率直に意見交換した。  日本建設業連合会(日建連)けんせつ小町部会、土木技術者女性の会、建築設備技術者協会設備女子会、日本造園建設業協会(日造協)女性活躍推進部会、日本建築仕上学会女性ネットワークの会、全国低層住宅労務安全協議会じゅうたく小町部会の計6団体から1人ずつの女性が参加した。  知事は「国内の未利用エネルギーの最たるは、実は女性ではないか。産業構造が大きく変わろうしている荒波を一緒に乗り越え、働きやすい東京をつくりたい」と呼び掛けた。  日建連の木村梨絵さん(三井住友建設)は「世界に二つとないものを、多くの職人と一緒に造り上げるのが喜び」と建設業の魅力を強調。日造協の桑園亜希子さん(東光園緑化)は、街路樹剪定(せんてい)士としての...

2018年6月28日木曜日

【知的好奇心、スイッチオン!!】こども霞が関見学デー、8月1~2日に開催

 東京・霞が関の官庁街を舞台に行われている夏休み企画「こども霞が関見学デー」が今年も開かれる。8月1、2の2日間、各省庁が工夫を凝らしてさまざまな仕事を紹介。国土交通省は「知的好奇心、スイッチオン!!」をテーマに、過去最多となる42件のプログラムを用意する。  子どもたちに建設業の魅力を知ってもらうため、大工や庭師といった職人の仕事体験を準備。同省の正面玄関ではショベルカーによる書道など、職人芸を間近で見られる。免震体験車に乗って地震対策の大切さを感じてもらう。  バーチャルリアリティー(VR)グラスを装着し高所作業やドローン(小型無人機)の操縦が体験できる。ダムカードやダムペーパークラフトなどを使いダムの形状や役割を学んでもらう。「国土交通大臣とおはなししよう」などは事前予約が必要とな...

【施工は竹中工務店】7月に九産大創立60周年記念アリーナ新築(福岡市)着工

中村産業学園(福岡市東区)は、福岡市東区の九州産業大学キャンパス内に計画している「創立60周年記念アリーナ(仮称)」の新築工事の施工者を竹中工務店に決めた。  規模はS一部RC造3階建て延べ約1万7500平方メートル。7月上旬に着工し20年2月の完成を目指す。  20年に創立60周年を迎える同大学の記念事業の一環として建設する。施設のデザインコンセプトは「地域に根ざし、成長し続け、交流をはぐくむ学美(まなび)の丘の大樹アリーナ」。収容人員は約5000人でスポーツのほか、入学式や学位授与式を一堂に会して開催でき、災害時には地域住民の避難所としても活用する。  1階にスポーツ健康科学に関する実験や実習を行える実験・実習室、授業やサークル活動などに幅広く利用できるスポーツ多目的室、卓球室、研究室、更衣室を配置。  2階に公式バスケットボールコート4面規模のメインアリーナ、これとつながり多目的に利用できる交流スペースとなるコミュニケーション・ラウンジ、3階に約1000席の観客席や...

【プロジェクトアイ】栃木県総合スポーツゾーン新スタジアム整備(宇都宮市)

◇施工は鹿島JVら◇  栃木県が、2020年東京五輪や22年国体などを見据えて整備する「総合スポーツゾーン」の工事が順調に進展している。  新設施設の中で先んじて着工した新スタジアムでは、県や建築工事を手掛ける鹿島を代表企業とする建設共同企業体(JV)らが施工にまい進し、スタンドの姿が徐々に見え始めてきた。20年4月の供用開始へ向けて、最盛期に入った現場を取材した。  新スタジアムの計画地は、宇都宮市西川田のかつて競馬場があった場所で、総合スポーツゾーンの北エリアに位置する。第一種公認の陸上競技場で、全天候型舗装の400メートルトラックが9レーン設けられる。Jリーグ設置基準に適合した天然芝のサッカー場としても利用される。観客席数は約2万5000席。丸みを帯びた「おわん型」のスタンドで、長辺250メートル、短辺200メートル、周長720メートルの大きさだ。うねりがあるS造の膜屋根が設けられる。  ◇ダイナミックな現場で緻密な作業◇  昨年4月に工事が始まり、同6...

2018年6月27日水曜日

【施工はフジタJV】横浜文体再整備サブアリーナ新築が起工

 フジタら10者が出資する特別目的会社・YOKOHAMA文体(横浜市中区、太田祐次代表)は26日、横浜市中区で「横浜文化体育館再整備事業(仮称)サブアリーナ新築工事」の建設工事に着手した。  建設地は横浜文化体育館の敷地と隣接する旧横浜総合高校跡地。設計は梓設計・フジタJV。フジタ・馬淵建設JVの施工で20年9月末の完成を目指す。  グループの代表企業はフジタ(統括管理、設計、建設)。構成員は電通(統括管理、運営)、梓設計(設計、工事監理)、大成建設(設計、建設)、馬淵建設(建設)、渡辺組(建設)、川本工業(建設)、横浜市体育協会(運営)、日本管財(維持管理、修繕)、スターツコーポレーション(運営、民間収益事業)。  同日行われた地鎮祭では、梓設計の杉谷文彦社長が鎌、YOKOHAMA文体の太田祐次社長が鍬、フジタの奥村洋治社長が鋤を入れ工事の安全を祈願した。建設地は翁町2の9の10(敷地面積4795平方メートル)。規模はRC一部S・SRC造5階建て延べ1万4925平方メートル。...

【提携紙ピックアップ】建設経済新聞(韓国)/週52時間勤務制で工事費増

週52時間勤務制の施行で建設工事費が平均4.3%増加するだろうという調査結果が出た。新規人材採用効果は少ない半面、既存労働者の給与は平均8~13%ほど減少するとも分析された。  7月1日から300人以上の労働者を抱える大企業と公共機関は、最大法定労働時間が週68時間から週52時間に16時間短縮される。これを前に韓国建設産業研究院が37件の建設現場を対象に、労働時間短縮の影響が大きい直接労務費(全体原価の23.2%)と間接労務費(2.2%)を中心に工事費増加幅を計算した。  これら工事で1週間当たりの平均労働時間は、管理職(元請業者・下請業者を含む)が59.8時間、技能労働者が56.8時間という調査結果であった。週52時間制が施行されれば、管理職と技能労働者の労働時間はそれぞれ13.0%、8.4%減る。これによる賃金減少率を推算してみると、管理職13.0%、技能労働者8.8%であった。  労働時間短縮に伴い工期を間に合わせるために建設企業が人材を増員する場合、労務費が平均8....

【提携紙ピックアップ】セイ・ズン(越)/スマートシティー事業で協力

 不動産開発ベカメックスの子会社で南部ビンズオン省に拠点を置くVNTTは、NTTベトナムとスマートシティー事業での協力契約を結んだ。19日に同省で契約締結式を行った。  両社は、クラウドWi-Fiネットワークサービスの提供などを行っていく。ベカメックスとNTTが先に交わした覚書に基づく協力で、「ビンズオン新都市」のスマートシティー化などが狙い。将来的に、同省のスマート教育システムの構築などでも協力を模索していく。 (セイ・ズン、6月21日)...

【三大都市圏や太平洋沿岸で高確率】政府、今後30年以内の大地震予測図公表

今後30年以内の大地震(震度6弱以上)の発生確率 政府の地震調査委員会(委員長・平田直東大教授)は26日、今後30年以内に震度6弱以上の大地震が起きる確率を示した18年版「全国地震動予測地図」を公表した。17年版に続き、三大都市圏(東京、名古屋、大阪)や四国の太平洋側での高い発生確率を予測している。  18年版の発生確率を算出した基準日は1月1日。発生確率を都道府県庁がある市の市役所(東京は都庁)や北海道振興局の所在地別に見ると、最も高いのが17年版と同様に千葉市で85%(17年版比増減なし)。次いで横浜市82%(1ポイント増)、水戸市81%(増減なし)、北海道根室市78%(15ポイント増)、高知市75%(1ポイント増)、徳島市73%(同)、静岡市70%(同)の順に高かった。  三大都市圏では東京都が48%(同)、名古屋市が46%(増減なし)、大阪市が56%(同)となった。  政府の地震調査委員会(委員長・平田直東大教授)が26日公表した18年版「全国地震動予測地図...

2018年6月26日火曜日

【9月5日午後1時から、イイノホールで】創刊90周年記念シンポジウムの参加者募集

 日刊建設工業新聞社は9月5日(水)午後1時から、創刊90周年記念シンポジウム「国のかたちを考える」を東京都千代田区内幸町のイイノホール&カンファレンスセンターで開催します。  サブテーマは「これからの社会基盤づくり」。本格的な少子高齢化時代の到来や高い確率で発生が予想される巨大地震への対応など、さまざまな課題への対応に迫られている日本で、都市と地域が持続可能な発展を遂げていくには社会基盤整備でどのような戦略や仕組みが必要なのか。地域づくりや観光振興の在り方も含め、各界の識者が「これからの日本」を展望します。  新進気鋭のロボットクリエーターに発展めまぐるしいロボット技術が暮らしや産業活動をどう変えていく可能性があるのか、ベストセラー作品を生み出した人気の漫画家に社会基盤を形づくる仕事への思いも語ってもらいます。  定員は500名、入場無料(事前申し込み必要)。申し込み方法ははがき・FAX・WEBのいずれかで、以下の必要事項を記入の上、ご応募ください。 ①郵便番号・住所 ②...

【〝おかしい?〟と思ったら、ためらわず医療機関へ】夏本番へ工事現場の熱中症対策本格化

気象庁が発表した7~9月の平均気温予報 建設現場で熱中症の発生リスクが高まる夏本番を間もなく迎える。厚生労働省は昨年度に続いて官民合同の予防推進キャンペーンを9月まで展開。7月を重点月間と位置付け、適切な作業・体調管理と積極的な医療機関の利用を強く呼び掛けていく。全国安全週間を目前に控え、建設各社もさまざまな取り組みを推進。2年前まで減っていた熱中症死傷者数が再び増えている中、官民を挙げて対策に万全を期す。 続きはH...

【遠隔地から振動常時監視】三井住友建設、軍艦島(長崎市)のRC建物に振動計測システム設置

 三井住友建設は25日、長崎市の端島(通称軍艦島)にある国内最古の高層RC造建築物「30号棟」に、振動を常時計測する「ヘルスモニタリングシステム」を設置し、実証運用を開始したと発表した。老朽化が著しい建物を遠隔から常時監視し、倒壊の危険性を示すデータを得ることで、システムの精度を向上させる狙いだ。  システムは東京大学発のベンチャー企業ソナス(東京都渋谷区、大原壮太郎代表取締役)が保有する計測システムを構造物用として活用するため、三井住友建設とソナスが共同開発した。実証運用は長崎市と共同で行い、東大地震研究所の楠浩一教授の助言を受けた。  システムは微細な揺れを常時監視し、建物の異常検出時にはアラートで建物所有者に危険を警告する。一般的なセンサーよりも高精度なため、これまで計測ノイズに埋もれていたわずかな変化も検知する。三井住友建設の独自技術により完全ワイヤレス化を実現しており、通信・電力ケーブルを設置せずに常時モニタリングできる。  地震後の建物の使用可否も瞬時に判断できるた...

【これは!!!!】ソフトバンクら、都内2現場で建設ロボット活用の実証実験

 ソフトバンクとサービスロボットの開発・販売を手掛けるソフトバンクロボティクス(東京都港区、冨澤文秀社長兼最高経営責任者〈CEO〉)は25日、建設ロボットを使った建設現場での実証実験を行ったと発表した。  実験は竹中工務店とフジタが施工を担当する都内の2現場で実施。カメラやセンサーを搭載した四足歩行型ロボットに現場を自立走行させたり、現場内の様子を撮影させたりして動作確認などを行った。  実証実験の全体調整をソフトバンク、技術サポートはソフトバンクロボティクスが担当した。実験には米国のロボットメーカー・ボストンダイナミクスの「SpotMini(スポットミニ)」を使用。建設作業員の大幅な省人化や高効率化を目指し、スポットミニの建設現場での動作を確認。スポットミニを使った進捗(しんちょく)管理なども実施した。  今後はスポットミニの本格運用に向けた課題検証やデータ収集、スポットミニに搭載可能なカメラ・センサーユニットの開発などを行いながら、19年夏以降の本格運用を目指す。  建設...

【開発コンセプトは〝伝統と革新〟】ホテルオークラ東京本館建替(東京都港区)、19年9月開業めざす

米国大使館側から見た完成イメージ(ⓒ 2018TANIGUCHI and ASSOCIATES ALL RIGHTS RESERVED) ホテルオークラは25日、建て替え中の「ホテルオークラ東京本館」(東京都港区)の施設計画を発表した。新本館は「伝統と革新」を開発コンセプトとし、和の要素を取り込んだ現代的な高層棟、日本の美の粋を集めた中層棟で構成。総延べ18万平方メートル規模のラグジュアリーホテルとする。19年6月の竣工、同9月上旬の開業を目指す。総事業費は1100億円を見込む。  設計を大成建設・谷口建築設計研究所・観光企画設計社・日本設計・森村設計・NTTファシリティーズJVが担当。工事監理とコンストラクションマネジメント(CM)は三菱地所設計、施工は大成建設がそれぞれ手掛けている。  建設地は虎ノ門2の10(敷地面積約2・6ヘクタール)。建て替えに当たり、ホテル名称を「The Okura Tokyo」(オークラ東京)に変更する。高層棟には海外を中心に展開する「オークラ...

【スタンド棟を新設】名古屋競馬場移転整備PFI、実施方針を公表

愛知県競馬組合は25日、基本設計先行型PFI方式を導入する「名古屋競馬場移転整備等事業」の実施方針と要求水準書案を公表した。  名古屋市港区から弥富市の弥富トレーニングセンターに同競馬場を移転させる事業。8月末に総合評価一般競争入札を公告、11月に個別対話を実施、12月末まで事業提案書と入札書を受け付ける。19年1月末のヒアリングを経て、同2月初旬に落札者を決める。7月4日に説明会を開く。  既存施設も活用しながら新競馬場を整備する。S造3階建て延べ5450平方メートルのスタンド棟、S造8階建て延べ4000平方メートルの調教関係者住宅(1K、2DK、3DK合計92戸)、ナイター照明、大型映像装置を新設し、選手会館、装鞍(そうあん)所、厩舎(きゅうしゃ)、コースを改修する。スタンドには地方競馬で初となる「ホースビューコリドー」を設置、パドックからコースに移動する競走馬を間近で見られるようにする。  コースは、1100メートルから1180メートルへ延伸、最終コーナーからゴールま...

【学生主体に新たな価値観創造】九州発、「ツナガルドボク」始動!!

 九州地区で土木を専攻する大学生がSNS(インターネット交流サイト)を通じて知り合い、「ツナガルドボク」と呼ぶ活動を始めた。  自らを「Civil Engineering Eggs」と名付けて業界最前線で活躍する技術者などと交流しながら、土木の新しい考え方や価値観を学生主体で見いだしていく。「土木×○○」の相乗効果の活動を志向する学生たちを取材した。  ツナガルドボクの発足は今年1月。「学生も土木の魅力を伝える役割を担えないか」と考えていた福岡大学4年の鳥越瑠奈さんが、SNSで知り合った大塚柚人さん(福岡大学大学院修士1年)、佐々木隆成さん(九州産業大学4年)に呼び掛け、土木を学ぶ学生とつながっていこうと立ち上げた。  大塚さん、佐々木さんは、土木技術の意義や魅力を広く伝える活動を一般社団法人として展開するツタワルドボク(福岡市博多区、片山英資会長)にも参加している。その活動に倣い、学生主体で土木を社会にアピールしていく活動を進めていくことにした。  ツナガルドボクは発足後、...

2018年6月25日月曜日

【ごあんない】創刊90周年記念特集号・第1集、発刊しました

日刊建設工業新聞社は25日付で「創刊90周年記念特集号・第1集」(別刷り)を発行しました。テーマは「国のかたちを考える-これからの社会基盤づくり」。人口減少時代を迎えた日本での持続可能な社会基盤づくりに向けた広範な課題を取り上げ、これからの「国のかたち」を提示します。  18日に発生した大阪北部地震では、鉄道網が途絶し、道路網も混乱を来しました。水道管が破裂し、ガスの供給を絶たれた地域もありました。災害時にも強靱(きょうじん)で必要な機能を維持できる社会基盤の必要性が改めてクローズアップされたと言えるでしょう。  ただ公共財政が逼迫(ひっぱく)し、安全で快適な暮らしに欠かせない社会基盤を取り巻く環境は変化しつつあります。そうした中でも地方創生や都市再生、観光振興、国際貢献、生産性向上に果たす社会基盤と建設産業の役割は決して小さくありません。本特集では国を持続的な成長に導く視点から、今、「国のかたち」を考えます。  日本の都市が抱える問題の一つに「スポンジ化(空洞化)」があり...

【建設現場にカラクリ装置!?】東急建設、若手社員のプロジェクト特設サイト開設

 東急建設が、若手社員によるプロジェクト企画の一環として東京・渋谷の建設現場に設置したカラクリ装置を紹介する特設サイトを開設した。  カラクリ装置を設置したのは「渋谷区役所合同庁舎建て替えプロジェクト」(東京都渋谷区)の現場仮囲い。8日から一般公開している。  特設サイトでは、カラクリ装置プロジェクトのコンセプトから企画、設計、製作・設置までの流れを、若手社員の思いを交えながら紹介している。  同社は15年、部署や職種を問わない20~30代の社員による「部門交流若手社員特命プロジェクト」をスタートした。若手社員の柔軟な発想と行動力を生かし、社内外のコミュニケーションの活性化を目的に、毎年複数のチームが活動している。  これまでにも、若手プロジェクト企画の一環として建設業の社会的な役割や使命などを紹介する動画を制作してきた。これらの取り組みも特設サイトで公開している。...

【五輪レガシーエリアを再編整備】東京都、有明北地区街づくりで事業提案募集

東京都は、2020年東京五輪の競技会場が集積する江東区の有明北地区の街づくりで、事業提案を募集する。五輪後の「有明レガシー(遺産)エリア」への再編整備をテーマに、地区内で造成した未利用都有地の開発方法などを民間事業者からヒアリングする。意見を踏まえて年度内に整備の方向性を決め、19年度以降に開発事業者の公募手続きを開始する。五輪後の事業着手を目指す。  25日~7月20日にヒアリングへの申し込みを受け付ける。同30日~8月8日に都庁で意見を聴く。今秋をめどに結果をまとめ、概要を公表する。  有明北地区では、五輪のバレーボール会場などとして使用する有明アリーナをはじめ、有明テニスの森や有明体操競技場の整備が進んでいる。五輪後は他の競技会場の仮設施設も地区内に移設し、有明レガシーエリアとしてPRする方針だ。  有明親水海浜公園の整備区域に隣接する一部区画は、「アーバンスポーツ(スケートボード、スポーツクライミングなど)ゾーン」に位置付ける。同ゾーンと有明アリーナ、新交通ゆりかも...

【凜】東京・葛飾区都市整備部・時野谷彩夏さん

 ◇自然豊かな街づくりに貢献したい◇  大学時代に森林の生態系を学び、「自然を守る仕事がしたい」と考えるようになった。出身地は埼玉県。首都圏で働きたいという思いも重なり、「都市と自然との在り方を考えた時に公園や街路樹が思い浮かんだ」。志望した造園職として葛飾区役所で働くこととなった。  最初に配属された都市整備部道路補修課では街路樹の維持管理に携わった。4年目から現在の部署に移り、公園や児童遊園の新設・改修工事の設計・監理を担当している。  関わった公園ができあがることに「仕事が形に残っていく」と感慨深げ。「多くの住民に使ってほしい」とも願い、整備に携わった者として「ずっと見守っていきたい」と未来の姿に思いをはせる。  監理の仕事では施工業者を指導する立場となるが、現場で働く職人は経験が豊富な人ばかり。「分からないことを素直に聞き勉強させてもらっている」という。職人とコミュニケーションを深めることにも余念がない。  用地選定など上流段階の仕事にも興味が湧いてきた。事業全...

【駆け出しのころ】大林組執行役員建築本部副本部長兼技術本部副本部長・後藤和幸氏

 ◇いつも学ぶ姿勢を忘れずに◇  大学で衛生工学を専攻し、修士論文では地中熱について研究しました。入社して最初に配属されたのは、東京本社建築本部設備部計画第二課です。現場に根差した技術開発を行う部署で、ビルのエネルギー消費や温度分布の実測とともに、それらを論文にまとめることなどが主な仕事でした。  2年後、建築本部設備設計部に配属となりましたが、私は学生時代も含め建築製図の経験がなかったため、いろいろと苦労しました。配属直後に図面のトレースを命ぜられ、どうにか完成させて上司に提出すると、既に図面が出来上がっていたこともありました。上司は私のトレースでは使いものにならないと見越し、外注していたのです。恥ずかしさと大変申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、一方で長い目で見てもらえれば、必ず会社に貢献できる時が来るという思いも強く持っていました。  その後、設備計画部技術課での設備劣化診断業務などを経て、32歳の時に初めて現場勤務となります。建築主任や協力会社の皆さんにいろいろと教えて...

【創刊90周年特集企画】三代目桂歌之助師匠に聞く「落語に学ぶ建築・まちづくりとは」

 ◇庶民の心で街の色が定まる◇  江戸の人々の暮らしを描く落語。現代のように電気や水道、ガスはなく、簡素な住まいの時代にあっても、庶民は助け合い、知恵と工夫を出し合って力強く生きてきた。そこには現代の暮らしに通じる古くて新しい示唆が潜んでいる。千葉大学で建築を学び、今は上方落語の本格派として活躍する三代目桂歌之助師匠に落語から学ぶ建物づくり、街づくりのヒントを聞いた。  □広く学ぶ視点□  落語で描かれる上方の建物は入り口の横にかまど、前には四畳半の部屋があって奥に坪庭がある。今に残る京町家も原型は同じだ。ウナギの寝床とよくいわれるが、あの造りは良くできている。両側が他の家の壁で窓をとれないため、玄関と坪庭から風と光を採り入れている。限られた空間で快適にすごそうとする工夫がある。坪庭に緑もある。現代でも狭小住宅に使われるテクニックだろう。  地域の個性は豊かな方がいい。大阪は古くから「水の都」と呼ばれ、川を含めた景観が素晴らしい。訪日外国人が増えているのも、そういう日本を...

2018年6月22日金曜日

【設計3団体に協力要請】国交省、全国でブロック塀の緊急安全点検実施

ブロック塀が倒れて女児が死亡した現場を視察する安倍首相(中央)21日午後、大阪府高槻市で 国土交通省は21日、大阪府北部を震源とする地震でブロック塀の倒壊が相次いだのを受け、全国で緊急安全点検に着手した。大阪府高槻市で倒壊被害が発生した学校に限らず、建築物全般に設置されたブロック塀や組積造塀の所有者に要請。性能が建築基準法令に適合しているかをできるだけ早く確認してもらう。建築主事を置く特定行政庁には補修や撤去など必要な措置を呼び掛けてもらう。 続きはH...

【3Dプリンターで模型製作も可能】安藤ハザマら、古写真から彫刻欄間の3Dモデル作製

 安藤ハザマはソフトウエア開発のアールテック(浜松市中区、小杉隆司社長)と共同で、城郭や社寺仏閣などで現物が消失し写真だけが残っている彫刻欄間の復元制作技術を開発した。  古写真から3次元(3D)モデルを作製して復元の検討に役立てる。形状変更などにも容易に対応でき、精度の高い復元と効率的な作業を実現する。  今月8日から一般公開された名古屋城本丸御殿(名古屋市中区)の復元工事で導入を検討した。現存する彫刻欄間を撮影し3Dモデル化した例はあるが、現物が存在しない彫刻欄間の古写真から、3Dモデルを製作したのは国内初という。  彫刻欄間を復元制作する場合、専門の彫刻職人が写真のゆがみなどを補正した原寸大の下絵を作製して木板に描き写し、有識者の指導を受けながら手作業で彫刻。関係者が打ち合わせを重ね試作品を作る。有識者による検討会も開かなければならない。  開発した技術を使えば試作品を何度も作り直す必要がなくなる。3Dモデルを共有することで検討スピードも上がる。3Dプリンターを使えば模...

【19年度着工めざす】新宿中央公園再整備、民間からのアイデア公表

 東京・新宿区は、公園の整備・運営に民間活力を導入する「Park-PFI制度」の採用を検討している新宿中央公園について、民間事業者からアイデアや意見を募るサウンディング(対話)調査の結果をまとめた。  JR新宿駅周辺の都市再生事業の一環として、老朽化している新宿中央公園(西新宿2の11、8・8ヘクタール)を、駅周辺との一体性を高めながら憩いと交流ができる公園に再整備する。  不動産開発や建築、飲食店などを手掛ける17の民間事業者から、公園全体の空間づくりと、民間事業者が芝生広場(8000平方メートル)に整備する交流拠点施設の事業展開などを聞いた。  導入する施設は▽カフェ▽レストラン▽宿泊施設▽コンビニエンスストアなどの店舗▽室内・屋外運動施設▽バーベキュー場などのアウトドア施設▽エンターテインメント施設▽ウエディング場-など多くの提案が出された。定期的に音楽やアート、スポーツなどのイベントを開催することで、多くの公園利用者を誘致したいとの意見もあった。  施設区域は芝生広場...

【施工は鹿島JVら】栃木県、新スタジアム建設現場(宇都宮市)で市民見学会開く

 栃木県は21日、宇都宮市の総合スポーツゾーンに建設中の新スタジアム工事現場で、市民向け見学会を開いた。  午前と午後の2回で計約90人が参加し、工事の様子や750トンのつり上げ能力を持つ巨大クレーンなどを見て回った。20年度の供用開始を予定しており、2020年東京五輪のキャンプ地や22年栃木国体のメイン会場などとして利用される。  建設地は西川田2。規模は4階建て延べ4万2168平方メートル。躯体がRC・SRC造、屋根がS造となっている。陸上競技場兼サッカー場で、観客席数は約2万5000席。現在は基礎部分や1~2階の躯体部分の工事がほぼ完了し、上部のスタンド工事を進めている。 設計・監理は久米設計・AIS総合設計・本澤建築設計事務所JVが担当。施工は建築を鹿島・増渕組・渡辺建設・那須土木・磯部建設・浜屋組JVが手掛ける。設備工事は電気をユアテック・三信電工・大進電気工事・テクノ産業・中央電機通信・前田電設JV、給排水衛生を日神工業・田中工業・横山工業JV、空調を藤井産業・...

【シンプルで使いやすい平面計画を評価】新香川県立体育館設計プロポ(高松市)、最優秀者にSANAA事務所

SANAA事務所が提案した新香川県立体育館のイメージ 香川県は、「新香川県立体育館基本・実施設計業務」の委託先を決める公募型プロポーザルで最優秀者にSANAA事務所を選定した。デザインが瀬戸内海の島々や讃岐平野にある山々の風景への連続性を感じさせることやシンプルで使いやすい平面計画が評価された。  同事務所の提案は「海と山と空に呼応する公園のような体育館」をコンセプトに、高さを低く抑えた一枚の大きな屋根が三つのドームを覆う施設。構造は単層鉄骨グリッドドームとつり屋根。スタンドはRC架構で構成し、客席は工場生産のPC段床を使用する。  面積はメインアリーナ、サブアリーナ、武道場、会議室、レストランなど合計2万9698平方メートル。概算工事費は地業工事約12億35百万円、躯体工事約47億50百万円、内外装工事約20億90百万円、機械設備工事約18億76百万円、電気設備工事約12億51百万円、地盤改良工事約10億円、共通費約35億44百万円など合計約172億72百万円。  今後...

2018年6月20日水曜日

【回転窓】魅力を伝える空間づくり

明治元年から150年を記念し、佐賀県で「肥前さが幕末維新博覧会」が開催されている。先日、そのメインパビリオンである「幕末維新記念館」(佐賀市)を訪れた▼記念館内に設けた展示場の壁一面に映し出される迫力のある映像には、第10代佐賀藩主・鍋島直正や元内閣総理大臣・大隈重信など佐賀が生んだ7人の偉人たちが登場する。近代日本の礎がどのように築かれたのかを「佐賀の七(しち)賢人」の功績からたどることができる▼展示アドバイザーは多くのプランニングやプロデュースを手掛けてきた洪恒夫東京大学総合研究博物館特任教授。佐賀とのゆかりも深い洪氏がどのような展示空間を演出しているのか。こうした見方で記念館の中を巡るのも面白い▼歴史をたどりながら郷土の魅力に改めて触れ、未来を考える機会とする。そして現代の最新テクノロジーも駆使して過去と未来の融合を図る。明治150年のイベントにはそんな目的もあろう▼佐賀県では今夏、佐賀県立博物館で「すごいぞ!ボクの土木展」も企画されている。建築家の西村浩氏がディレクターを...

【小池都知事が方針表明】日比谷公会堂・野音再整備に民活導入

東京都議会の18年第2回定例会の代表質問が19日に行われ、小池百合子知事は千代田区の日比谷公園にある日比谷公会堂と大音楽堂(野音)について、民間活力を生かして再整備する方針を表明した。  荒木千陽都議(都民ファーストの会)の質問に対する答弁。都は、更新時期を迎えた主要施設の改修や園内のバリアフリー化、サインの多言語化などに向けた日比谷公園のグランドデザインを検討している。日比谷公会堂と野音の一帯は、街に開かれたにぎわいを創出するゾーンに造り替える見通し。  公会堂は耐震強度の不足で閉館が続いている。知事は「次世代に継承すべき財産。耐震化では意匠の保全を基本に力を尽くす」と強調した。野音については「2020年東京五輪の機運の活性化のため、積極的に活用する」と述べた。五輪後に文化発信拠点としての魅力を高めた公会堂、野音へ再整備する。  検討中のグランドデザインには、公園の周辺施設・団体などでつくる「日比谷公園エリマネ協議会」の設立も盛り込む方向だ。想定している構成員は都、千代田...

【こちら人事部】東亜建設工業/海外志望者向けにセミナー企画

 ◇風通しのよい社風が特徴、上司と部下に対話の仕組み導入◇  東亜建設工業は1908年に、浅野財閥の総帥・浅野総一郎が鶴見川の河口に広がる海面約495万平方メートルの埋め立て事業計画を神奈川県庁に提出したことが第一歩とされる。以来、港湾工事に強みを持ち、建築、海外事業でも一段と存在感を高めている。  人材採用に当たっては、▽チャレンジする自立人間▽社外に通用するプロ▽コミュニケーションが取れる協働の推進者-の三つの観点を重視する。採用を担当する管理本部人事部人事課の服部剛至氏は「面接では学生時代にどんなことをやってきたのか、なぜそれをやろうとしたのか、目的意識や課題を解決してきたプロセスに焦点を当てて聞くようにしている」と話す。  学生にとって有利な売り手市場が続く中、応募人数を確保するため、採用側にも工夫が求められる。インターンシップ(就業体験)など、学生との「生の接点」を増やすようにしている。  インターンシップは、従来の2週間で実施するものに加え、17年度から1日で実...

2018年6月19日火曜日

【内閣府イノベ会議がフィールド評価会】福島県南相馬市で災害対応ロボなど公開

 さまざまな災害現場で人命救助や復旧作業ができるロボットの技術開発を目指す「タフ・ロボティクス・チャレンジ」の公開フィールド評価会が、福島県南相馬市の「福島ロボットテストフィールド」整備予定地で14日に行われた。  空飛ぶ消火ロボットや災害対応ロボットなど8種類のロボットが登場し、災害現場に近い状況を再現した会場で実演した。国内外からロボットの研究者ら約500人が集まった。  評価会は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議が主導する「革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)」(田所諭プログラム・マネージャー)の取り組みの一つで、主催者は内閣府、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)、東北大学、国際レスキューシステム研究機構(IRS)。今回が6回目の開催。  実演会場では、東北大学が水噴射の反力によって火元までホースを移動できる消火ロボットを披露。大阪大学などは遠隔操作でさまざまな災害現場に対応する建設ロボットを公開した。  有線ドローン(小型無人機)を搭載し、3次元...

【現場人】ミツワ興業・土屋歩さん「基礎工事の現場で日々奮闘」

 ◇見えない部分からインフラ支える◇  専門学校を出て、東京でボーリング調査、郷里・新潟で井戸の掘削にそれぞれ3年従事した。2年半ほど前に橋梁や道路など土木構造物を中心とする杭打ち基礎工事を手掛けるミツワ興業(新潟県長岡市、吉原博社長)に入社。県内を中心とする工事現場で作業に当たる忙しい毎日を送る。  そんな土屋歩さん(32)が卒業した専門学校は、同じ新潟県出身の田中角栄元首相も学び、後に校長も務める中央工学校(東京都北区)。そこで土木を専攻して主に地面のことを学んだ。その中で基礎工事が「見えない部分でインフラを支える大事な仕事」であることを知り、興味を抱いた。前職、前々職も地面を扱う仕事ではあったが、基礎工事の魅力にじかに触れてみたいという思いを持ち続けていた。  郷里での井戸掘りの仕事を辞し、ハローワークで「建設労働者緊急育成支援事業」のことを教えてもらった。未就業者に職業訓練や資格取得、就職支援をパッケージで提供するこの事業で、1カ月のカリキュラムで基礎工事を学べるコース...

2018年6月18日月曜日

【全国19カ所、先着順】日建連、けんせつ小町活躍現場見学会の参加者募集

日本建設業連合会(日建連、山内隆司会長)は18日午前10時から、女子小中学生と保護者が対象の18年度「けんせつ小町活躍現場見学会」の参加者受け付けを開始する。7月24日~8月24日に会員企業19社の19現場で行う。  ホームページの専用コンテンツから申し込む。先着順。国土交通省が後援する。  見学会は4年連続4回目。女性も活躍できる建設業の仕事や魅力を理解してもらうのが狙い。女性の職員や作業員が主体となって現場を案内する。静岡、滋賀、福井、徳島、高知の5県で初開催。17年度は早々に定員に達した現場があり、キャンセル待ちが出た。  日本建設業連合会(日建連)の18年度「けんせつ小町活躍現場見学会」の開催日時、現場の概要は次の通り。  ▽開催日(時間)=〈1〉工事名など〈2〉施工会社〈3〉工事場所または現場事務所〈4〉分類〈5〉受け入れ人数 ▽7月24日(午前10~12時)=〈1〉読売テレビ新社屋建設計画〈2〉竹中工務店〈3〉大阪市中央区城見1の3の2〈4〉テレビスタジ...

【回転窓】今夜の夕食は…

連日熱戦が続いているサッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会。サムライブルーの愛称で親しまれる日本代表の青いユニホームや、応援メッセージを街の至る所で目にするようになった。盛り上がりは上々のようだ▼W杯はサッカーの潮流が示される。前々回の南アフリカ大会でスペインが優勝した後は、パスをつなぐポゼッションサッカーが主流に。前回ブラジル大会の栄冠を手にしたドイツは、局面で個が相手を上回る「デュエル」の重要性を示した▼決戦に臨む日本代表は、大勢の裏方がサポートしている。その一人が帯同シェフの西芳照さん。東日本大震災が起きた2011年3月11日、西さんは後に福島第1原子力発電所の事故対応拠点となる「Jヴィレッジ」にいた。地震後に見た復旧作業に奮闘する建設業関係者の姿に触発され、地震から半年後に施設内の食堂を再開した▼西さんの帯同は4大会連続。決戦前夜はうな丼が定番という記事を読んだ。今夜の夕飯は決まったのだろうか。精を付け代表選手に日本のサッカーを世界に知らしめてほしい▼初出場から20年。...