凸版印刷はプレキャストコンクリート(PC)製品などの表面に絵柄などが描ける技術を開発した。
コンクリートの硬化を遅らせる特殊インクで工程紙に絵柄を印刷。工程紙を型枠の底面に敷いて生コンクリートを流し込み、硬化後に水洗いする。特殊インクを使用した部分だけコンクリートの内部が露出し、表面に絵柄などが浮き出る。コンクリート2次製品メーカーやゼネコン、デベロッパーに販売していく。
コンクリート用加飾工程紙「べトンフィット」と特殊インクを使った表面加工技術は、従来の型押しや彫刻、タイル貼りなどと異なり豊かなデザイン表現が可能。仕上がりがイメージしやすい特徴もある。
表面を削るようにデザインするため、彫刻でしか実現できなかったコンクリートの表面色と内部色の2色デザインを可能にした。型押し手法のような金型が不要で、工期短縮につながる。工程紙はロール形状で供給する。
設計価格は1平方メートル当たり2万円。外壁に加え、公園や橋、歩道などの景観を向上させるツールとして売り込む。20年に製品関連受注を含む約20億円の売上高を目指す。29日まで東京、大阪、福岡、愛知の4カ所で順次開催する同社主催の展示会「フォレストフェア2018」で製品の特徴をPRする。
ホテルやリゾート施設、大型店舗などの新築・改装需要が増加している。こうした施設の外壁は、強度や耐久性などの機能性や施工性に優れるだけでなく、高い意匠性を求めるニーズが高まっており、新製品で市場を開拓していく。
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