国内最大級の3700トン起重機船を使った岸壁工事が、愛知県蒲郡市の三河港蒲郡地区で進んでいる。3日には、4函のケーソンのうち3函目の据え付け工事が行われた。施工は東亜建設工業が担当している。
同地区では、大型船に対応できるようマイナス11メートル岸壁を100メートル延伸する事業が行われている。このうち同社は、「三河港改修工事岸壁(マイナス11メートル)ケーソン据付工」(愛知県発注)を担当している。
ケーソンは、高さ13・5メートル、長さ25・0メートル、重量約1650トンが4函。1・3キロ離れた同港のヤードで製作し、起重機船「武蔵」(深田サルベージ建設所有)につり下げた状態で所定の位置まで移動、据え付ける。作業は1日から始め、1日1函のペースで行い、4日に終えた。
高精度の施工を実現するため、2台の自動追尾式トータルステーションと誘導用プリズムを用いた支援システムを導入。ケーソンの位置をオペレーターの手元でリアルタイムに把握することができるようにした。また、沈下時の注水に当たって、ケーソン隔室内に水位計を設置、併せて傾斜計を設け、安全で効率的な注水管理を実現した。
船舶が行き交う港内での作業となるため、安全対策としてAIS(自動船舶識別装置)とGNSS(全球測位衛星システム)にレーダーと監視カメラを組み合わせて使用。接近する船舶があった場合、自動的に警報を発する仕組みを採用した。
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