革のペンケースをいつも持ち歩いている。職場の同僚にもらったものだ。最初は当初キャラメル色だった革は濃いあめ色になり、すっかり柔らかくなった。中には銀の細身のボールペンを入れている。こちらは上司にもらったがインクが減って書けなくなるのがもったいなくて普段は使わない◆工事中のトンネルや高層建築、土砂崩れ現場、水害の被災地などいろいろな所へ一緒に行った。取材先や新幹線の車中に落としたこともあったが戻ってきた。よほど縁があるのだろう。今では手元にないと少し落ち着かない◆同僚、上司といっても仕事の内容が違うので、はじめから良好な人間関係だったわけではない。振り返ってみると職場環境ややっかいな仕事を乗り越える過程で少しずつうち解けていったように思う。ペンケースの革の変化は働いてきた年月とともに、同僚、上司との関係も表しているような気がする◆ペンケースとボールペンは実用品を兼ねたお守りのよう。周囲に支えられて仕事ができていることを再確認させてくれる存在だ。これからも大切に使っていきたい。(松)
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