2018年6月12日火曜日

【職場環境の改善などテーマに】九州整備局、官民女性技術者意見交換会開く

 九州地方整備局は8日、福岡市で「官民の女性技術者による意見交換会」を開いた。同局職員や福岡県、福岡市、その他の公共的団体、建設会社、建設コンサルタントなどで働く女性技術者78人が参加した。

 職場環境の改善や魅力発信をテーマに意見を交わし、トイレなどの設備の充実や労働時間に対する意識改革、メディアを通じた情報発信が必要などとする意見・提案が挙がった。

 九州整備局が主催し官民の女性技術者が意見交換を行うのは今回が初めて。開会あいさつで同局の増田博行局長は「(職場環境の改善に向け)各個人がウインウインになるような提案や気づきが少しでも出てくれば」と話した。

 進行役を務めた濱砂圭子フラウ社長の講演の後、各団体の女性技術者の会がイベントやPR活動などの取り組みを紹介。引き続きテーブルに分かれて意見交換を行った。

 意見交換のうち「働きやすい職場・環境づくり」のテーマについては女性用トイレや更衣室、休憩室の設置など設備の充実のほか、テレワークの活用や書類の簡素化、残業イコール働いているという意識の改革、上司が早く帰り休みを取るなどの意見や提案が挙がった。

 「女性技術者の志望数増加のための魅力発信」のテーマでは「クラウドファンディングでお金を集めてテレビドラマやCMを作る」「女性技術者の写真部を作り土木の魅力ある風景をアピールする」「(土木構造物などの)マニアを増やす」「中学生に男女関係なく土木の仕事ができることをアピールする」などの取り組みが提案された。

 意見交換の最後に濱砂氏は「自分たちでできる改善のやり方はある。巻き込んでいく力が大事」などと述べ、男性と一緒に考え、解決していくことが大切だと強調。九州整備局の藤巻浩之企画部長は「皆さんの集まりにものすごい力を感じた。これを続けてほしい」と感想を述べた。

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