2018年6月26日火曜日

【開発コンセプトは〝伝統と革新〟】ホテルオークラ東京本館建替(東京都港区)、19年9月開業めざす

米国大使館側から見た完成イメージ
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ホテルオークラは25日、建て替え中の「ホテルオークラ東京本館」(東京都港区)の施設計画を発表した。新本館は「伝統と革新」を開発コンセプトとし、和の要素を取り込んだ現代的な高層棟、日本の美の粋を集めた中層棟で構成。総延べ18万平方メートル規模のラグジュアリーホテルとする。19年6月の竣工、同9月上旬の開業を目指す。総事業費は1100億円を見込む。

 設計を大成建設・谷口建築設計研究所・観光企画設計社・日本設計・森村設計・NTTファシリティーズJVが担当。工事監理とコンストラクションマネジメント(CM)は三菱地所設計、施工は大成建設がそれぞれ手掛けている。

 建設地は虎ノ門2の10(敷地面積約2・6ヘクタール)。建て替えに当たり、ホテル名称を「The Okura Tokyo」(オークラ東京)に変更する。高層棟には海外を中心に展開する「オークラプレステージ」ブランド、中層棟には今回新設するブランド「オークラヘリテージ」を導入し、2ブランドを一体的に運営する。

 敷地南側の高層棟「オークラプレステージタワー」の建物規模は地下1階地上41階建て延べ15・3万平方メートル。客室数は368(うちスイートルーム10室)。低層部は宴会場やレストランなど主に共用施設を配置。5階メインロビーは旧本館ロビーを復元する。8~25階はオフィス、26階と27階はフィットネスクラブとスパ。28~40階に客室、41階にはレストランやチャペルなどを設ける。

 敷地中央に中層棟「オークラヘリテージウイング」を配置する。建物規模は地下1階地上17階延べ2・7万平方メートル。低層部は共用施設を入れ、6~17階に客室(140室、うちスイートルーム7室)を備える。約1・3ヘクタールを緑地・庭園に充て、自然環境や周辺環境との調和・共生を図る。高層棟と中層棟、改修している大倉集古館に囲まれた空間には広場も設ける。

 ホテルオークラは25日、東京都内で記者会見し、荻田敏宏社長(写真中央)が「海外の要人を含めさまざまな賓客をお迎えする、世界でもトップクラスのホテルになるようグループを挙げて準備をしていく」と意気込みを示した。

 ホテルオークラ東京の池田正己社長(写真左、ホテルオークラ代表取締役専務執行役員)は「新本館の開業はまさに第二の創業と言える。今までつくり上げてきた歴史の上に新たな歴史を築き上げていくのは、身の引き締まる思いだ」と語った。

 建設地に隣接するホテルオークラ東京別館(東京都港区)については、従来通り営業を継続するが、荻田社長は「新本館の完成後しばらくしたら、別館の中長期的な方向性について検討する必要がある」と説明した。

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