今年に入り海洋生物の話題が相次いでいる。大阪湾の淀川河口近くに全長15メートルのクジラが迷い込み、鳥取県岩美町の海岸には深海に生息するダイオウイカが漂着。東京湾でもトドとクジラが立て続けに確認された▼珍しさもあり愛称が付くなど注目されるが、日本近海での海洋生物の異変は楽観視できない。専門家によると温暖化で海水温の高い状態が続き、生物の分布範囲が北に広がっているという▼人間の社会活動に伴う温室効果ガスを主因とする気候変動の影響が、やはり地球に住む多くの生き物に波及しているのだろうか。地球規模で広がる環境問題の解決には、国際連携の推進とともに個人や企業が省エネ・創エネの取り組みを重ねていくしかない▼先日公表された国連らの報告書で、南極上空のオゾン層が2066年ごろまでに回復する見通しが明らかになった。1985年にオゾンホールが発見されて以降、オゾン層を破壊する化学物質を国際的に規制。80年以上をかけて回復させることができそうだ▼世界は低炭素から脱炭素へと大きくかじを切っている。オゾン層保護を気候変動対策の先行例にしていきたい。
source https://www.decn.co.jp/?p=149743
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