2023年2月1日水曜日

鹿島/生物多様性に貢献するソリューション提供、建物緑化技術を最大限活用

鹿島は生物多様性や雨水の貯留・浸透に貢献する総合的なソリューションを提供する。外構緑地システム「DEW(デュー)レインガーデン」、既存技術を改良した屋上緑化システム「エバクールガーデン」、壁面緑化システム「緑彩マルチパネル.RT」の3技術を開発。自社施設に3技術を初めて採用した。建物の外構、屋上、壁面の緑化技術を最大限に活用し、生物多様性の実現や敷地外へ流出する雨水量を削減する。

DEWレインガーデンは、雨水の貯留・浸透に高い効果を持たせつつ、現地掘削土の保水性を調整することで、さまざまな植物の生育を実現する。花や実を求めて鳥や昆虫などが集まるため生物多様性につながる。
雨水は土壌層に速やかに浸透し、土壌層下位の空隙(くうげき)の多い砕石層に一時的に貯水。穏やかに地中に浸透する。豪雨時に敷地内からの下水道への排水負荷低減、地表から周辺道路へ流出する雨水を抑制できる。浸透性の高い土壌構造で1日当たり100ミリ相当の降雨の場合、DEWレインガーデン土壌は、一般的な外構土の4倍の雨水貯留能力があることを屋外実証試験で確認している。
エバクールガーデンは、雨水貯留・蒸発散促進型の屋上緑化システム。同社が開発した軽量土壌「ケイソイル」の保水性を向上させ、貯水層と組み合わせて雨水の貯留量を増大させた。ヒートアイランド現象の緩和にも貢献する。
緑彩マルチパネル.RTは、既存開発の「緑彩マルチパネル」の背面に雨水貯水タンクを新たに設置した雨水貯留パネル型の壁面緑化システム。雨水の貯水量を確保しながら、優れた意匠性を実現する。
同社は3技術を自社施設の建設に初めて同時に採用した。今後、より詳細なモニタリングと評価を実施し、技術を普及展開する。さらなる性能向上を図り、地域の防災・減災、自然再興(ネイチャー・ポジティブ)の実現に貢献する。

雨水貯留・浸透型緑化システムのコンセプトと適用例(報道発表資料から)

source https://www.decn.co.jp/

0 コメント :

コメントを投稿