JR東海が進めるリニア中央新幹線(東京・品川~名古屋間)の建設プロジェクトで、本線部のシールド区間の工事発注手続きが始まった。初弾として「第一首都圏トンネル」の北品川工区(東京都港区~川崎市中原区)、「第一中京圏トンネル」の坂下西工区(愛知県春日井市坂下町~勝川町)の設計・施工を一括発注する手続きを10月31日に公告した。
両工区とも大深度地下区間を大断面のシールド機で長距離掘進する工事で、高度な施工技術が求められる。トンネル外径は約14メートル。最大土かぶりは北品川工区が約90メートル、坂下西工区が約100メートルに達する。
本線部のトンネルでは、第一首都圏(延長約36・9キロ)が最長、第一中京圏(同約34・2キロ)が2番目の長さとなる。工事実施に当たり、同社は大深度地下使用に関する認可申請に向け、現地調査(井戸、地質調査など)や関係者との調整作業を進めている。認可申請の時期は未定だが、シールド機の製作期間などを考慮し、先行して工事を発注することにした。
これまで各工区でシールド機の発進・到達立坑となる非常口の建設工事を順次発注している。北品川工区については、北品川非常口が発進立坑となり、品川駅方面と等々力非常口方面(途中の東雪谷非常口は通過)の2方向に掘削する。
坂下西工区では坂下非常口からシールド機を発進させ、勝川非常口に到達させる計画。途中にある神領非常口については発注手続き前のため、通過または発進・到達立坑にするかは非公表としている。
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