日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)は会員企業の現場を対象に、週休2日の取り組み状況をまとめた。2022年度上期の調査によると、1万2205現場のうち4週8閉所以上を達成したのは45・2%となり、前年同期に比べて4・4ポイント上昇。今回初めて調査した現場社員の休日取得状況では、対象5万3866人の80・1%が4週8休以上となり、交代制などで休日を取得できる環境整備が進んでいるようだ。
今回の調査は週休2日実現行動計画のフォローアップの一環で、100社が回答した。各現場の閉所状況を「4週5閉所未満」から「4週8閉所以上」までの五つに分類した。工種別の現場数は土木が5808現場、建築が6397現場。
土木の現場では4週8閉所以上が前年同期から7・8ポイント高い57・2%となり、半期では18年度の調査以降で初めて5割を超えた。21年度通期でも土木現場の4週8閉所以上は全体の50・0%に達しており、官庁工事を中心に発注者の理解が進んでいると見ている。
建築は4週8閉所以上が34・3%となり、前年同期比で1・7ポイントの微増。一方、4週5閉所以下の割合も35%前後の状況が続いており、建築現場での閉所の取り組みは思うように進んでいないのが実情だ。
会員企業からは「今以上の実施率の向上には、民間発注者の4週8閉所への理解が必要だ」といった意見もある。
現場勤務社員の休日取得状況を工種別で見ると、土木(対象2万5660人)は84・7%が4週8休以上だった。4週7休以上では9割を超えており、公共工事を中心に「特殊な工事を除いて4週8休体制となってきた」との声もある。
建築(対象2万8206人)は4週8休以上が75・8%、同7休以上は9割近くの水準に達している。閉所の厳しさに比べて、社員の休暇取得は全体的に進んでいる様子が見られる。
一方で会員企業からは「週休2日の実施率は上がっているが残業が多くなっている」「残業軽減に向けて業務の分業化やデジタル化をさらに推進する必要がある」との意見も目立つ。24年4月に迫る時間外労働の罰則付き上限規制の適用に向け、日建連側は最低限4週8休が確保できないと上限規制のクリアが難しいことから、100%実施を必須条件としている。
source https://www.decn.co.jp/
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