日銀が長期金利の変動幅を0・5%程度に拡大する方針を20日発表した。黒田東彦総裁は「利上げではない」と説明したものの、事実上の利上げと同じ効果を持つとされる▼従来の大規模な金融緩和策の修正を、市場は「サプライズ」と受け止めたようだ。同日の東京外国為替市場の円相場は半日で5円強の円高に。債券市場も同日から21日にかけて長期金利が急騰し、新たな上限に近づく動きを見せている▼経営への影響は立場によってさまざま。輸入材が多い建設関係企業トップは、円高基調を見据えて「目先では恩恵がある」とする一方、「マンション需要への影響が気になる」とも。住宅ローン金利の上昇は、マンション購入意欲にブレーキを掛ける可能性がある▼海外を見ても、先行して利上げが進む欧米では、景気後退への懸念が高まる。「ゼロコロナ政策」を緩和した中国での感染再拡大も世界経済に暗い影を落とす▼ある企業トップは、事業環境の急変が起こりえることを前提に経営基盤を構築していかざるを得ないと強調する。困難が伴うが、新たな地平を切り開くチャンスと捉え、強い経済を取り戻していきたい。
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