鹿島がロボットや遠隔管理で現場の生産性を高める取り組み「鹿島スマート生産」を加速させている。自社開発した技術に加え、ゼネコン31社などで構成する建設RXコンソーシアム(会長・伊藤仁鹿島専務執行役員)で開発した技術なども現場に積極導入し、現場の生産性や安全性の向上を図っている。12日、鹿島スマート生産に取り組むモデル現場の一つとして、さいたま市内の建築現場を報道機関に公開した。
モデル現場は「(仮称)大宮桜木町1丁目計画」で、建設地が大宮区桜木町1。OK大宮開発が事業主体となり、S造13階建て延べ2万0681平方メートルのオフィスビルを建設する計画。オフィスのほか店舗や駐車場を備える。設計・施工を鹿島が担当。2021年10月に着工し、23年5月の完成を予定している。
鹿島スマート生産は▽作業の半分をロボットが代替▽管理の半分を遠隔で実施▽全ての工程をデジタル化-の三つの要素で構成する。同社は技術開発強化期間を経て、24年度までの確立を目指している。
モデル現場には鹿島スマート生産を実現する多彩な技術を導入。地上のコックピットから遠隔でタワークレーンを操作する「タワリモ」、自動で墨出しする「墨出しロボット」、現場用エレベーターと連動して資機材を搬送する「自動搬送ロボット」などを取り入れている。
タワリモはRXコンソーシアムを通じて開発した技術。高所にある操作室に行く必要がなく、地上で安全に操作できる。タワークレーンのオペレーター室では見えない部分もモニター画面で確認できる。
伊藤専務執行役員は「鹿島スマート生産をあと2年で完成させる予定だ。ロボットも進化してきている」と進捗(しんちょく)状況を説明した。
エレベーターと連動した資機材の自動搬送ロボット
source https://www.decn.co.jp/
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