2022年12月14日水曜日

回転窓/幽谷の分校の行方

隣町の小学校の分校が来春で廃校になると聞いた。140年超の歴史がある学校だが、1980年代に毎年10人ほどいた1年生が今年はゼロ。少子化以上に過疎が廃校の理由という▼児童も先生も分校の全員が名前と顔を知っている。昔は足を骨折した児童がいたら先生や上級生が肩車して一緒に移動してくれた。転校する児童は全員で送り出す。幽谷にある小さいけれど皆が温かい分校だと評判だった。廃校の催事のため今週末は校舎を一般開放するそうだ▼職人育成校の利根沼田テクノアカデミー(群馬県沼田市、桑原敏彦校長)が設立から8年目に入った。運営拠点は廃校になった小学校。今年は既存のプールを水中ドローンの訓練施設に改修した▼実習などに必要な物品の地元調達を心掛け、訓練生は近隣で社会貢献活動も行う。桑原校長は「地域で職人を育てるのが大事」と地域とのつながりを強調する。先月末には全国の建設関連教育訓練機関から関係者が視察に訪れた▼廃校になる分校は民間提案の募集も視野に用途が検討されるそう。活用はアイデアと熱意次第。装いを新たにしても人の温かさが紡がれてほしい。
隣町の小学校の分校が来春で廃校になると聞いた。開校から140年超。1980年代は毎年10人ほどいた1年生が今年はゼロ。少子化以上に過疎が廃校の理由という▼児童も先生も分校の全員が名前と顔を知っている。足を骨折した児童がいたなら昔は先生や上級生が肩車して一緒に移動してくれた。転校する児童は全員で送り出す。幽谷にある小さいけれど温かい分校だと評判だった。廃校の催事のため今週末は校舎を一般開放するそうだ▼職人育成校の利根沼田テクノアカデミー(群馬県沼田市、桑原敏彦校長)が設立から8年目に入った。運営拠点は廃校になった小学校。今年は既存のプールを水中ドローンの訓練施設に改修した▼訓練生の寝食や実習に必要な物品の地元調達を心掛け、訓練生は近隣で社会貢献活動を行う。桑原校長は「地域で職人を育てるのが大事」と地域とのつながりを強調する。先月末には全国の建設関連の教育訓練機関から関係者が視察に訪れた▼廃校になる分校は民間提案の募集も視野に用途が検討されるそう。活用はアイデアと熱意次第。装いを新たにしても人の温かさがつむがれてほしい。


source https://www.decn.co.jp/

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