2022年12月20日火曜日

回転窓/鎌倉殿とだるま市の縁

NHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が最終回を迎えた。鎌倉時代を中心に史実に沿いつつも、登場人物らの人間模様が独自の視点でドラマチックに描かれ、脚本を担当した三谷幸喜氏らしさが随所に感じられた▼武士が台頭する世では争いが絶えない。源平の戦いの後、敵味方を問わない供養や永久平和の祈願が盛んに。全ての衆生を救済するため33の姿に変化する観音様の信仰は全国的に広がり、関東でも源頼朝の発願で坂東三十三観音が開設された▼自宅近くには五番札所の飯泉観音で知られる飯泉山勝福寺(神奈川県小田原市)がある。毎年12月17、18両日に関東地方で一番早くだるま市が開かれる。境内では縁起物の大小さまざまなだるまが売られ、商売繁盛・家内安全を願う人たちでにぎわう▼今年のだるま市は休日と重なり、子ども連れの姿が目立った。ここ数年のコロナ禍による自粛ムードで少なくなった屋台の数も例年並みに増え、久しぶりに活気が戻った地元の風物詩に胸が熱くなった▼国内外の社会情勢を見ると、先行きの不透明感は強まる一方。来年も困難にくじけず、七転八起のだるまのように頑張ろう。


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