先日の小欄でも触れた「今年の漢字」には「戦」が選ばれたが、4番目に多い投票を集めたのが「高」だった。原料高、原油高、円安などの要因が重なり、身近なモノの値上げが相次いだ1年を象徴する一字である▼中でも食品は製造コストや物流費の上昇で再値上げの動きが広がり、価格を変えずに内容量を減らす実質値上げも目立った。帝国データバンクが主要食品会社105社を集計したところ、今年の値上げは2万品目を超えて「バブル崩壊後では類を見ない記録的な値上げラッシュの年」になった▼来年1~4月には7000品目以上の値上げが予定されているという。食品価格の引き上げは続くが、作り手のコスト増を価格に転嫁しなければ利益が上がらず、賃金の支払いもままならなくなる。そう思い値上げを受け入れていくしかない▼建設業界もこの1年は資機材や燃料などの価格高騰にあえいだ。上昇分を価格転嫁できず、厳しい経営を強いられている企業の現状を踏まえ、民間発注者らには適切な対応をお願いしたい▼本紙最終面で今日と明日、今年の建設業界を回顧する。1年を振り返りながら新たな年を待ちたい。
source https://www.decn.co.jp/
0 comments :
コメントを投稿