2022年12月12日月曜日

建コン協/西日本4支部が合同提言発表、「西からつくる未来のカタチ」

建設コンサルタンツ協会(建コン協)の近畿・中国・四国・九州の4支部は9日、大阪市中央区のエル・おおさかで開いたシンポジウムで、合同提言「西からつくる、未来のカタチ-やっぱり、未来は面白いほうがいい。」を発表した。西日本のポテンシャルを最大限に発揮するため、大都市と瀬戸内のイノベーションエリア、都市部を補完するサブ・アーバンエリアの機能を強化し、魅力的で活気に満ちあふれた西日本の地域づくりを目指す。=11面に関連記事

提言は4支部がそれぞれの地域の発展にとどまらず、2050年の西日本のあるべき姿について18~22年に計16回の意見交換を開催して取りまとめた。各地域のエリア・リーディングプロジェクトと西日本コネクテッドリージョン構想を掲げている。
近畿地方のリーディングプロジェクトは、20年12月に公表した「緊急提言! 今こそ立ち上がれ! “ミラーリングKANSAI” ~ポストコロナの新しい日本~」などを踏まえ、三つの展開を将来像として提案した。
「『夢洲』に万博レガシーを活用した国際交流拠点形成」では、万博レガシーの社会実装を進め、夢洲に魅力ある国際都市空間を創出することに加え、関西3空港の合同チェックイン・ターミナルを設置することで、国際交流拠点としての機能強化を提案。
「関西3空港を一体化し、世界と結節」では、関西3空港を高速鉄道・道路などで接続し、トランスファー機能を強化することと、北陸新幹線の延伸による四国・九州地方との連結を打ち出した。
「豊かな地域資源を活かし魅力を向上」では、ミッシングリンク解消による機能性の高い交通・通信ネットワーク整備、京阪神主要都市と日本海・瀬戸内海・太平洋沿岸エリアの高速バスでの連結、歴史・文化・観光拠点を結ぶ交通ネットワーク整備が必要とした。
近畿、中国、四国、九州の4地域を一つの都市圏域として考える「西日本コネクテッドリージョン構想」では、西日本の連携を強化する新たな国土軸「南海経済軸」を提案。既存軸の「日本海国土軸と西日本国土軸の強化」と各地域から国土軸へのアクセスとなる「南北軸」を強化することで、一体的な発展を目指すべきだと訴えた。
さらに、地域間アクセスの交通手段にドローンタクシー、車・船舶の自動運転技術といった多様な新技術を積極的に導入するべきだとした。
4支部では、広域インフラネットワーク整備の費用負担について、地域、地方と国の参画の下、枠組みや官民連携の在り方を議論する必要があり、すべての関係者で西日本の課題を共有し、将来のありたい姿の実現に向けて西日本のグランドデザインを共創する流れを作っていきたいとしている。

西日本コネクテッドリージョン構想(建設コンサルタンツ協会提供)

source https://www.decn.co.jp/

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