2022年12月14日水曜日

LiLz(沖縄県宜野湾市)/日常点検自動化システム引き合い増加、作業時間半分以下

AIやIoTを活用したサービス提供や研究開発を手掛けるLiLz(沖縄県宜野湾市、大西敬吾社長)が開発した日常点検自動化システム「LiLz Gauge(リルズゲージ)」の引き合いが増えている。プラントのメーター管理や橋梁などインフラ設備の管理に利用され、建設業や石油化学産業で採用。2022年10月末時点で2500台を販売した。建設現場では計器を一括で遠隔監視し作業時間を50%以下に削減している事例もある。
LiLz Gaugeは、低消費電力IoTカメラ「LiLz cam」と機械学習を活用し、アナログメーターなどの目視巡回点検を簡単にリモート化できるクラウドサービス。高砂熱学工業と同社グループのTMESで共同開発した。専用のIoTカメラで撮影したメーターの画像から数値を自動的に読み取り、クラウドサーバーにデータを記録する。点検作業員の負担を大幅に軽減する。読み取り作業の自動化によって一度で多くのデータを取得し精度の高い分析が可能になる。最適な設備保全の実現につながるという。
計器をスマート計器に置き換える場合、配線や設置工事で費用が高額になるが、LiLz GaugeはIoTカメラをメーター類の付近に設置するだけ。電気工事が不要だ。施設に点在するメーターの数値を読み取れる。目視確認に比べ、作業時間が半分以下に短縮できる。
導入企業からは「重荷となっていた点検と記録作業が軽減された」「点検場所まで行かずに済むなど効率化が進んだ」との感想が寄せられている。
同社は今後、LiLz Gaugeの機能拡充や機種増産を検討。防爆対応にし可燃性ガスが存在する場所(防爆エリア)用カメラを来年に出す予定だ。
大規模なビルや工場、病院には、圧力計や温度計、電流計などのメーター類が数多く取り付けられている。設備機器の異常を早期に発見するため、点検作業員が現場を巡回してメーターの数値を目視で読み取りデータを手書きするなど多大な労力がかかる。メーター類を電子化したスマートメーターも大がかりな設備投資が必要なほか、24時間365日稼働する施設には導入できないという課題があった。

LiLz Gauge(NBKマーケティング提供)
設置イメージ(NBKマーケティング提供)
source https://www.decn.co.jp/

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