2022年12月13日火曜日

近畿整備局、京都府、福知山市ら/由良川治水対策が完成、輪中堤や排水機場増強など

2013年9月の台風18号による京都府北部での洪水を受け、近畿地方整備局と京都府、福知山市、綾部市が由良川流域で進めてきた治水対策が完了し、10日に福知山市で記念式典が開かれた。おおむね10年で整備する緊急治水対策として輪中堤などを整備し、宅地をかさ上げしたほか、福知山市内では14年の集中豪雨と同程度の豪雨が発生しても浸水被害をほぼ解消させるため、排水機場の増強や河川の改修など総合的な治水対策を実施してきた。
式典には国や府、両市の関係者をはじめ、地元住民の代表者ら約70人が出席した。冒頭のあいさつで近畿整備局の渡辺学局長は「治水対策の完成によって由良川からの氾濫と越水被害が低減し、地域の安全確保や生活基盤の安定に多いに貢献する。激甚化・頻発化する災害に備えた防災対策を引き続き計画的に進める必要がある」と話し、流域治水対策の重要性を強調した。
京都府の山下晃正副知事は「これからも歩みを止めることなく、治水対策を進めたい」と述べ、福知山市の大橋一夫市長は「治水安全度が大幅に向上し、浸水した地域に新たに住宅が建設されるなどストック効果が現れている」と期待の言葉を述べた。地元自治会の代表者からも「住民の安全・安心な暮らしが大きく向上する」などと感謝の声が相次いだ。
続いて、くす玉開きで完成を祝い、最後に全員で万歳三唱した。
両市内の緊急治水対策では、1地区で約1160メートルの輪中堤、4地区で約8000メートルの連続堤防をそれぞれ整備。7地区86戸の宅地をかさ上げした。総合的な治水対策では近畿整備局が法川排水機場と弘法川排水機場の機能を増強し、府は河川改修や貯留施設、排水ポンプの整備を進めた。市は調整池や地下貯留施設などを整備し、配水ポンプを増強した。国、府、市合わせた総事業費は約630億円。

渡辺局長
くす玉開き
source https://www.decn.co.jp/

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