2018年6月5日火曜日

【産学有志が構想取りまとめ】第二青函多用途トンネル、総工費は7229億円

 ◇有人自動車走行用トンネルは建設可能◇

 北海道と本州を結ぶ有人自動車走行道路トンネルの可能性を検証する北海道内の産学の有志による研究会がこのほど、「第二青函多用途トンネル構想」をまとめた。

 トンネル構造は現行基準に適合した道路幅と管理用道路、上下線分離方式による緊急車両走行スペース、避難路などを確保し、内径14・5メートルの円形構造を想定、総工費は7229億円と試算。現行の道路基準に照らし合わせ、安全面や技術面、採算性から実現は可能と主張している。

 研究会は、石井吉春北大大学院公共政策学連携研究部教授を座長に、神尾哲也戸田建設執行役員、加森公人加森観光社長、栗田悟北海道建設業協会副会長、田中義克トヨタ自動車北海道顧問、田村亨北海商科大学教授が参加。日本プロジェクト産業協議会(JAPIC)が17年3月に発表した提言「次世代活性化プロジェクト」に第二青函トンネル構想が盛り込まれたことを踏まえ、海上輸送によるコスト高と輸送自由度の制限が加わる北海道と本州間のトラック輸送の課題解決の観点から、延長約30キロの海底トンネル部分のみを対象に有人自動車走行の実現性を検証した。

 構造については、有人走行を想定するための現行基準に合わせ、走行車線3・5メートル、路肩1・75メートルの片側1車線、中央分離としての隔壁、管理用通路、緊急車両通行路と乗車員の避難通路を配置し、内径14・5メートルの円形構造を想定。上部を走行車線、下部を人の避難通路と救急搬送通路として利用することで安全性を確保する。

 海底トンネルで課題となる換気対策についても、換気についてはトンネルアプローチ部の陸上部分に換気塔を設置しトンネル内はファンによる排出を行うことで課題を解消。技術的にも現行のシールド工法などで施工可能とした。

 建設事業費は、延長30キロ、内径14・5メートルとした場合、本体工事費に6900億円、非常駐車帯を750メートル感覚で設置する費用に100億円、設計速度毎時100キロの場合の換気設備に229億円と試算した。

 構想では「有人走行自動車トンネルは決して夢ではなく、自分の意志で自由に自走でき、かつ速く、安く本州と北海道を結ぶことが実現できる」と有効性を強調。今後はシンポジウムの開催などで道民の機運を高め、プロジェクトの実現を目指す。

1 件のコメント :

  1. 大型貨物と乗用車の通行帯を完全に分離してほしいわ

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