香川県が高松市のサンポート高松地区に建設してきた香川県立アリーナが11月29日に竣工を迎えた。RC・S造地下1階地上2階建て延べ3万1212平方メートルの規模で、瀬戸内海に浮かぶ小島のようにメインアリーナとサブアリーナ、武道施設の3棟が並ぶ。設計・監理はSANAA事務所、施工は建築が大林組・合田工務店・菅組JV、電気設備は四電工・三和電業JV、空調設備は三建設備工業・三喜工事・雉鳥工業JV、給排水衛生設備は三宅産業・織田設備JVが担当した。
同日、現地で開かれた竣工式には県や設計、施工関係者ら約30人が出席。池田豊人知事は式辞で「県民の皆さま、多くの皆さまに長く愛され親しまれる施設になれば」と期待を込めた。松原哲也県議会議長は「全国の大規模アリーナに負けず劣らずの機能性と利便性を兼ね備えている」と太鼓判を押した。大西秀人高松市長は「有機的な曲線が描く美しいフォルムは穏やかな瀬戸内海や周囲の街並みとも見事に調和し、新たなランドマークとなる素晴らしい建築」と評価した。
設計、施工者を代表し、SANAA事務所の妹島和世主宰は「三つのホールを既存の多目的広場を囲むように配置した。瀬戸内海の島々のように高松駅から多目的広場、親水公園、港、瀬戸内海まで穏やかに連なるところに大きな公共空間ができることを目指した」と設計の狙いを説明した。同事務所の西沢立衛主宰は「特徴的な大屋根は海からも、街から見てもここだと分かる象徴性を目指した。軒を出し、イベント時だけでなく閉館時にもくつろいだりできるみんなにとっての公園のような場所になれば」と話した。
穴吹エンタープライズを代表企業とする香川アリーナコンソーシアムが指定管理者を務める。竣工式では代表者らにより「あなぶきアリーナ香川」と記された看板の除幕も行われた。
メインアリーナの固定席は5024席で広島グリーンアリーナ(広島市)の4698席を抜いて中四国最大となる。最大収容人数は同アリーナと同じ約1万人を誇る。2022年3月に着工した。総事業費約202億円を投じた。建設地はサンポート5ほか。
オープンは25年2月24日。こけら落とし公演は、サザンオールスターズの全国ツアーの一環として3月1、2日に行われる。サザンオールスターズが高松で公演を行うのは40年ぶりとなる。
from 行事 – 日刊建設工業新聞 https://www.decn.co.jp/?p=169405
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