首都圏郊外の町で若い世代が増えたと聞いた。空き地に新築住宅が建つケースや、仕事ができるよう中古住宅を改修して入居するケースが目立つそうだ▼リクルート住まいカンパニー(東京都港区、淺野健社長)の2020年の調査によると、東京23区居住者がほかのエリアで一戸建て住宅を購入する割合が増加。東京23区以外の購入割合は88%で、14年に調査を開始してから最多という▼ゆとりのある居住空間のニーズが高まる傾向にある。一方で最寄り駅からの時間や通勤アクセスを重視する割合は過去最低に。リモートワークや在宅勤務の増加が影響しているのだろう▼ただ、東京23区で新築マンションを購入する割合は前年と同程度を維持している。利便性が重視される傾向に変わりはない。勤務形態やライフスタイルを踏まえ、自分に合った暮らし方をより能動的に選択する人が増えている▼世帯数はこれから減少局面に入っていくと予想されている。数だけで見れば需要は減るが、住空間に求められる要素はニューノーマル(新常態)で多様化していくはず。ピンチをチャンスに変える--。産業界の動きに期待したい。
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