2021年3月25日木曜日

【建築家・遠藤新のデザインを継承】武庫川女子大、上甲子園キャンパス(兵庫県西宮市)で新校舎2棟竣工

  武庫川女子大学(兵庫県西宮市)が上甲子園キャンパスに整備していた建築学部と大学院建築学専攻の新校舎2棟が竣工した。2020年4月に開設した景観建築学科と大学院景観建築学専攻の学生が利用する。

 新校舎は国の登録有形文化財である甲子園会館(1930年竣工)のデザインを反映。設計は武庫川女子大建築・都市デザインスタジオが担当した。4月の開設を目指す。

 新校舎の名称は「景観建築スタジオ東館」と「同西館」。東館はRC一部S造2階建て延べ1087平方メートルの規模。大林組が施工した。西館の規模はRC造3階建て延べ2669平方メートルで、施工は竹中工務店が手掛けた。

 景観建築学科の1年生が使用する東館は、米建築家のフランク・ロイド・ライト(1867~1959年)に師事した遠藤新(1889~1951年)が設計した甲子園会館のデザインを継承。教員や学生が手作業で焼き上げた計6950枚の装飾タイルを柱や壁に貼り付けた。

 室内は甲子園会館の前身である「甲子園ホテル」や1965年改修時の照明器具やシャンデリアを復元して取り付けた。2~4年生と大学院生が利用する西館も装飾タイル450枚を貼り付けるなど、甲子園会館の雰囲気が体感できるデザイン。

 1~3階に実習室や作品展示室などを配置している。東館の工期は19年7月~20年11月、西館は19年12月~3月。供用開始は4月8日を予定する。

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