桐朋学園が東京都調布市の桐朋学園大学仙川キャンパスに建設していた「宗次ホール」が完成した。4月1日に供用開始する。
折り紙からヒントを得て新ホールは折板構造を採用。スギとヒノキを組み合わせたCLT(直交集成板)を多用し、世界最高レベルの音響を実現した。基本設計とデザイン監修は建築家の隈研吾氏。実施設計と施工を前田建設・住友林業JVが担った。22日に隈氏ら関係者が出席し竣工式を開いた。
宗次ホールの建設地は若葉町1の41の1。同キャンパスの2期工事として2020年2月に着工した。実業家でカレーライス専門店「壱番屋」を創業した宗次徳二元社長の寄付を建設費に充てた。W一部RC造地下1階地上3階建て延べ2392平方メートルの規模。1、2階を貫く形で音楽ホールを配置し、各階に講義室やレッスン室を設けている。
音楽ホールは高さ約10メートル、幅17メートル、奥行き約21・5メートルの規模で座席数は最大234席。約17メートルと大スパンのCLT折板構造を採用し、音響反射性能と耐火性を兼ね備えている。木のぬくもりが体感できる空間を生み出した。5層構造のCLTは表面2層にヒノキを使用した。耐火性が高い上、音をはね返す反射板の役割を果たしている。エントランスホールの壁には、ヒノキとスギを併用したCLT小端材をランダムに配置した。材外観に楽器の弦をモチーフにした木製ルーバーを施すなど、特徴的なデザインに仕上げた。
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