◇新業務も分かると興味深い◇
公務員、民間企業の垣根なく就職活動を始めたが、国土交通省の説明会での出会いが進路を決めるきっかけになった。「説明に来た職員さんが楽しそうに仕事をしている。そんな風に見えた」。もともとインフラや交通などに関心を持っていたことも入省の後押しになった。生活に身近なさまざまな場面に携われると公務員の道に進んだ。
7年目に配属された土地・建設産業局(現不動産・建設経済局)建設市場整備課で建設産業行政に初めて従事した。専門工事業の幅広さに驚くとともに、専門職種の協働により建造物が築かれていくことの素晴らしさや面白さを実感。事業者団体と直接向き合うのも初めてで「業界全体として何を目指すのか。その実現に向けて行政は何ができるのか」を自問自答する日々だったと振り返る。
総務省出向を経て2019年7月から現職へ。法規担当として、建築基準法や建築士法といった建築関連法令の見直し作業などに携わっている。新たな部署や業務に就くと、一から学ぶことも多く大変だが「分かってくると興味深い。これをやりたい、あれをやりたいと決め付けずにいることで幅や深さを持つことができると思う」。
英国に留学中、欧州の街並みを見て回った。「石造りの建築が並ぶ街はきれい。日本では丸の内や日本橋が好み」。国内外の移動制限が緩和されたら「旅行に出ていろいろな街を見たい」と思いをはせる。
(あらい・ゆみ)
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