デジタル変革は世代間をまたがって平和を作る--。台湾でデジタル政策担当の閣僚を務めるオードリー・タン氏がこう話していた▼名刺管理サービスを手掛けるSansan(東京都渋谷区、寺田親弘社長兼最高経営責任者〈CEO〉)がDX(デジタルトランスフォーメーション)をテーマに開いたウェブイベントでの一こま。DXを駆使して、多数による双方向のやりとりを活性化することが重要だと指摘した▼興味深いのは若者の巻き込み方だ。若者を起用して、政府のウェブサービスの改良を推進。高齢者でも使いやすいよう手を加えたことで、若者に対する好意的な見方が広がったそうだ▼自身の役割や貢献度が認識でき、周囲からも認められるようになれば参画意欲は増す。そうした良い循環が生まれていくことが理想的。「早くて公平で楽しければ民主化に興味を持つ」と同氏は強調する▼DXで世代や国境を越えた交流を活発化し、力強い多様な連携を生み出す。制約が多いコロナ禍の今だからこそ、加速化が期待できる面もある。隣国の好事例などを学びつつ、日本でも新たなうねりを創出してはどうだろうか。
0 comments :
コメントを投稿