成田国際空港会社は17日、成田国際空港(千葉県成田市)にある旧管制塔の解体工事に着手した。塔上部から順に解体。8月までに建物は完全に姿を消すことになる。外構を含めた解体の完了は2022年3月を予定する。施工は三井住友建設。1978年5月の開港から空港の安全を見守ってきた。
旧管制塔の完成は1971年。RC造16階建て延べ約1400平方メートルの規模で高さが約64メートル。1993年に航空管制業務を新管制塔に移した後も、ランプコントロールタワーとして利用していた。
成田空港会社は施設の再整備事業として、ランプコントロール機能を2020年9月にランプセントラルタワーへ移管。老朽化した旧管制塔を取り壊すため、同11月に付属棟などの解体が始まっていた。跡地の利用方法は未定。成田空港会社と国土交通省が協議する。
成田国際空港は、第3滑走路新設や新ターミナル整備などの大規模な拡張事業が控える。開港目前の1978年3月に過激派が占拠事件を起こすなど、さまざまな出来事があった旧管制塔は役割を終え、40年を超える歴史の幕を閉じる。
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