大阪建設業協会(大建協)の2022年度定時総会で新会長に就任した錢高久善錢高組社長と副会長の再任が決まった中道正伸中道組社長が25日の総会後に記者会見し、錢高会長は「建設資機材の価格が高騰し不足している。24年4月の時間外労働の上限規制規定適用も控え、適切でない価格と工期のダンピング対策に取り組む」方針を明らかにした。情報発信にも言及し「建設業・建設産業に縁のない人たちにも魅力や面白さを発信して将来的な担い手確保につなげるという問題意識を持ち、取り組みたい」と語った。
錢高会長は「蔦田守弘前会長は激変の環境の中、さまざまな施策を打ってきた。まずその施策に取り組み、成果を出したい」と説明。本年度の活動方針に触れ「方針に基づき一つ一つ取り組む。中でも物価上昇や残業時間の課題は、建設会社と業界だけで解決できない。近畿地方整備局など行政と連携し、社会に現状を正しく理解してもらえるように啓蒙・情報発信したい」考え。
大阪・関西圏の活性化については「特に2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)は重要なイベント。開催地の建設団体であることを自覚し、成功に貢献したい」との認識を示し「品質の良い万博の建築物・構造物をつくる。工期が限られる中で関係機関と課題を話し合い、円滑に仕事を行うための解決策を模索したい」と述べた。「万博の会場整備を通じて、建設業の魅力が光り、社会から認知されるような仕掛けを考える。個人的にも万博の成功がとても楽しみだ」と語った。
建設キャリアアップシステム(CCUS)について「技能労働者の将来的な生活設計のために意義のある制度」とし、「会員企業だけでなく幅広い事業者の登録が進むよう取り組む」方針だ。
中道副会長は「建設資材高騰で、中小・中堅企業は非常に厳しい経営環境にある。時間外労働時間の上限規制適用も近い。中小・中堅企業は民間建築工事を多く施工しており、4週8休実現には適正な工期設定が必要。近畿整備局などに公共工事と同様の対応を求めたい。生産性向上の取り組みもDXが主体となる。セミナー開催も検討したい」と語った。
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