国際協力機構(JICA)が無償資金協力して南スーダンで進められていた「ナイル架橋建設工事」のプロジェクトが完了し、19日に開通した。武力衝突や新型コロナウイルスの流行で工事は計3回中断。多くの苦難を乗り越え、10年越しの開通となった。同日、現地で行った開通式でサルヴァ・キール・マヤルディット大統領が完成を祝った。
同プロジェクトはJICAの無償資金協力による政府開発援助(ODA)案件として南スーダンが発注した。同国の首都ジュバ市を流れるナイル川に架設する橋梁で延長は560メートル。詳細設計やコンサルタント業務は建設技研インターナショナル、施工を大日本土木が担当している。総事業費は約121・6億円を見込む。
2013年3月に開始した建設工事は難航を極め、クーデター未遂事件で同12月~15年2月に工事が中断。政府軍と反政府軍との武力衝突も重なり、16年6月以降工事が進んでいなかった。18年の和平合意を経て、19年に工事を再開。コロナ禍での一時中断を経て完成した。平和と自由を象徴するという思いを込めて「フリーダム・ブリッジ」と命名した。
開通式にはキール大統領を含む政府関係者、堤尚広在南スーダン日本国大使館大使らが出席。同席した相良冬木JICA南スーダン事務所長は「幾多の困難を乗り越え、大きな事業を成し遂げられた。人々の生活、経済の向上に貢献していくことは非常に大きな意味がある」と完成を喜んだ。
source https://www.decn.co.jp/?p=142810
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