大林組が横浜市中区に建設していた国内初の高層純木造耐火建築物となる次世代自社研修施設「Port Plus」が完成した。地上部の全構造部材に木材を採用し、S・RC造と同等の強度と剛性を確保する接合方法「十字形の剛接合仕口ユニット」など独自技術を多数取り入れた。免震構造と組み合わせて高い耐震性も確保している。
建設地は弁天通2(敷地面積約563平方メートル)。建物は地下1階地上11階建て延べ3502平方メートルの規模。高さは44メートルで地下部がRC造、地上部が木造となる。
躯体や内装材に1990立方メートルの木材を使用。約1652トンの二酸化炭素(CO2)を長期間、安定的に固定する。材料製作から建設、解体・廃棄までのライフサイクルコスト全体ではS造に比べ約40%のCO2削減効果があるという。
十字形の剛接合仕口ユニットは接合ロッドと接着剤で木材を接合する「GIR接合」と貫構造を組み合わせた3層構造。柱と大梁の接合部の剛性や耐力、靱性を確保する。構造部材に同社の耐火木造技術(オメガウッド)を導入し、国内初の3時間耐火仕様を採用した。床の遮音性能を高めたCLT(直交集成板)床も採用した。
部材を事前に工場製作することで高い施工品質を確保。施工スピードが向上し、1フロアの施工期間はS造の通常10日程度から7日まで短縮した。
施設には研修スペースと宿泊室などが入る。フロアごとに集合研修やディスカッション、個人のワークスペースなどの用途を設定。使用目的に沿って木や緑、光を使った五感を刺激する空間を創出している。
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