2022年5月19日木曜日

清水建設/東京木工場建て替え、工場・来客棟で総延べ約5000平米

 清水建設は東京都江東区にある東京木工場の建て替え計画を発表した。建設から50年以上が経過した既存施設群を順次解体し、工場機能を維持しながら工場棟と来客棟の2棟を建設する。木鋼ハイブリッド構造で総延べ床面積は約5000平方メートル。3月から解体工事を進めており、9月に来客棟の建設工事に先行着手する。全施設の竣工は2025年9月末を予定している。
 東京木工場(木場2)は清水組の木材加工場として1884年に開設。1945年に戦火で焼失したが直ちに復旧し、戦後復興とともに工場設備を拡充してきた。職人によって磨かれ、生かされてきた精巧な木工技術を伝承し続けている。
 現施設は第1~4工場や倉庫、事務所棟など計11施設で総延べ床面積は約5500平方メートル。抜本的な老朽化対応や工場機能の向上、業務の効率化に加え、近年の木造需要の高まりを受け、全面建て替えを決めた。
 新設する工場棟は3階建て延べ3555平方メートル。1階に多軸ロボットやNC加工機など最新工作機械で新たな木造・木質建築に対応する技術開発ゾーンを配置。2、3階は伝統の木工技術を駆使した加工で文化・技術を継承する伝統技術ゾーンとなる。各ゾーンに見学エリアを設ける。
 来客棟は2階建て延べ1291平方メートル。1階中央に資料館を設け、過去に製作した有名建築の内装や伝統工具、図面類を展示する。木育室を常設し地域住民などを対象に木工教室を開く。年間約3000人の見学者を受け入れ、木の文化や技術、魅力を発信する計画だ。2階に事務室と会議室が入る。敷地内には木育の一環で緑豊かな森も設ける。
 新設工事は工場を稼働させながら段階的に行う。先行する来客棟は23年7月に完成。同年12月に工場棟の新築工事に着手する。24年12月の竣工後、外構工事に入る。東京木工場の和田昌樹工場長は「木工場の本当の仕事を一般の方にも知ってもらい清水ファン、木工場ファンを増やしていきたい」と話している。



source https://www.decn.co.jp/?p=142686

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