2022年5月31日火曜日

MEC Industry/鹿児島に木材製品工場完成、生産から販売まで1社で

 三菱地所ら7社が出資する総合木材会社MEC Industry(鹿児島県霧島市、小野英雄社長)の工場が鹿児島県湧水町に完成した。30日、株主各社や地元関係者などが出席する完成祝賀会が現地で開かれた。工場完成により、木材製品の生産、流通、施工、販売といった川上から川下までを1社で担う「統合型最適化モデル」を構築した。
 出資会社はほかに竹中工務店、大豊建設、松尾建設(佐賀市、松尾哲吾社長)、南国殖産(鹿児島市、永山在紀社長)、ケンテック(東京都千代田区、矢口慎也社長)、山佐木材(鹿児島県肝付町、有馬宏美社長)。
 県立栗野工業高校跡地で2021年8月に一部稼働した製造棟に続き、製材棟が完成。大豊建設・松尾建設JVが施工した。建物は総延べ2万6981平方メートルの規模。別の場所に設けた「鹿児島湧水素材センター」で国産材の原木の皮むき、バチ取り、選木を行った上で工場に持ち込み、CLT(直交集成板)や配筋付きデッキに木を加えたMIデッキなどを製造する。年間の消費原木量は5万5000立方メートルに及ぶ。
 祝賀会で池上滝一湧水町長は雇用や林業の活性化に期待。地元選出の国会議員らもメッセージを寄せた。三菱地所の吉田淳一社長は7社の技術を生かし「鹿児島から革新的イノベーションを起こしたい」と意欲を示した。
 新工場では、CLTや2×4(ツーバイフォー)パネルを使ったフレームを製作し、現場で組み立てるMOKUWELL HOUSEを初年度に100棟分、MIデッキは25万平方メートル分製造する。小野社長は「都市建築の木質化に貢献していきたい」と述べた。



source https://www.decn.co.jp/?p=143055

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