2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)に出展する民間企業・団体12者は30日、東京都内で来場者が未来社会を体感し、感動を与えるパビリオンの構想概要を発表した。各企業らは今後、構想を固め設計を進める。2025年日本国際博覧会協会は民間企業らに大阪・夢洲の万博会場の東・西エントランス付近に設定したパビリオンの敷地を23年4月13日以降に引き渡す。24年7月13日までにパビリオンを完成させる。=1面参照
飯田グループホールディングス(HD)は大阪公立大学と共同出展する。「ただいま/TADAIMA」をキーワードに大阪公立大学との共同研究テーマである「ウエルネス」(健康)や「人工光合成」技術を活用。万博のテーマ「いのち輝く未来社会」を、時空を超えるナビゲーターのメッセージとともに体感できるよう計画。
住友EXPO2025推進委員会は「住友館」(仮称)で、未来をつくる子どもたちとすべての人に、リアルとデジタルを駆使した「森での体験」を提供。また、パビリオンには住友グループが全国に保有する森の木材を全面的に活用するなど、多様なアイデアや知恵を盛り込む。
ゼリ・ジャパンのパビリオンは「BLUE OCEAN」(ブルーオーシャン)で、テーマは「海の蘇生」。カーボンファイバーでつくる。建築設計は建築家・坂茂氏、展示コンテンツは日本デザインセンターの原研哉氏・原デザイン研究所が担当。
玉山デジタルテックのパビリオン名は「初志・創新」。同社は台湾貿易センターが出資した企業で台湾独自の技術と智能、文化、連携をコンセプトに「都市×地方、大自然、生命力」の三大エリアを設け、最新デジタル技術で人々の視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚と感性に響く感動を提供する。
電気事業連合会は「電力館(仮称)」を出展。テーマは「エネルギーの可能性で未来を切り開き、いのち輝く社会の実現へ」、コンセプトは「可能性のタマゴ」。エネルギーの可能性を集め、未来を体感してもらい未来へ進むきっかけをつくる。
日本ガス協会の「ガスパビリオン」は、来場者、特に子どもたちの記憶に残り、豊かな心を育む原体験となる「来場者参加型エンターテインメントパビリオン」を目指す。カーボンニュートラルという地球規模の課題を考える展示を行う。
NTTのパビリオンは「NTT PAVILION2025 NATURAL 生命とITの〈あいだ〉」。「拡張するパビリオン」と「生きているパビリオン」「一緒につくるパビリオン」「循環するパビリオン」をコンセプトとして、リアル・バーチャルで万博の来場者に「ワクワクするような未来、社会課題への気づき」を促す。
バンダイナムコHDは「ガンダムパビリオン(仮称)」。「機動戦士ガンダム」をテーマに未来社会の課題解決に向けた実証実験の成果などを提供し、ガンダムが示す可能性が感じられるパビリオンをつくっていく。
パソナグループのパビリオン名は「PASONA Natureverse」。同社グループの仕事は「人を活(い)かす」こと。誰もが健康で活躍できる社会の実現を目指しており、パビリオンでの体験を通じて、世界中のすべての人たちが、いのちを尊び、いのちへの感謝で包まれる世界や、多くの人の「ありがとう」が響き合う世界を目指す。
パナソニックHDの「パナソニックパビリオン(仮称)」は「解き放て。こころとからだとじぶんとせかい。」がコンセプト。「ノモの国」と名づけた体験を通じて、自身の秘められた可能性「天分」に気付き、未来社会に向けて希望を抱いてもらえるようにする。
三菱大阪・関西万博総合委員会は「三菱未来館」を出展。基本コンセプトは「いのち輝く地球を未来につなぐ」。「いのちの始まり、いのちの未来」「いのちの尊さ」「いのちの出会いと共に生きる奇跡」などの思いや不思議を共有してもらい、いのちと未来を想像する時間と空間を体験できるようにする。
吉本興業HDは「よしもとパビリオン」を計画。テーマは「waraii」。キーワードは「世界の子どもたち」「笑い」「つながる」。「分断と対立の世の中に笑いの力を世界の子どもたちと示したい」考え。
出展参加内定者の一つ大阪外食産業協会は、出展契約に向け協議中。各企業らはパビリオンの展示物は25年3月13日までに設置を完了する。
source https://www.decn.co.jp/?p=143058
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