国土交通省は直轄土木工事を対象とした建設キャリアアップシステム(CCUS)モデル工事の対象範囲を広げる。一般土木工事は本官発注分(北海道開発局は本官発注のうち予定価格2・5億円以上が対象)に原則適用する。一般土木工事以外でも業界要望などを踏まえ地方整備局単位でモデル工事の発注を積極的に検討。すべてのモデル工事でカードリーダーの設置費用と現場利用料を発注者負担とする措置も含め、7月1日以降の入札公告案件に適用する。
CCUSモデル工事に関する新たな運用規定を先月末、各地方整備局と北海道開発局に通知した。2021年度に一般土木工事のうちWTO政府調達協定対象案件でモデル工事を原則化したが、さらに対象範囲を拡大する方向で見直した。
CCUS活用を発注者が指定する「CCUS義務化モデル工事」はWTO対象の一般土木工事に限定して適用を認めてきたが、7月以降はそうした線引きも無くす。受注者と協議が必要な「CCUS活用推奨モデル工事」を含む2種類の発注方式を柔軟に選択できるようにする。
分任官発注分や一般土木工事以外のモデル工事は建設業界の要望や理解の状況を考慮した上で、個別の対象案件や実施件数、発注方式を整備局単位で検討してもらう。日本道路建設業協会(道建協)やプレストレスト・コンクリート建設業協会(PC建協)といった業界団体の要望も踏まえ、より幅広くモデル工事を発注できる環境を整える。
カードリーダー設置費用と現場利用料を発注者負担とする対象は、これまで義務化モデル工事に限られていた。これに活用推奨モデル工事も加える。整備局などに通知した積算上の取り扱いによると、関連費用は精算変更時の支出実績に基づき現場管理費として計上する。
うちカードリーダー設置費用は基本ソフト(OS)がWindowsの場合は1台当たり1万円、iOSは同3万円を上限に計上する。顔認証カメラや顔認証型のリーダーで入構管理する場合もOSごとに費用計上する。リースの場合は費用を負担しない。
source https://www.decn.co.jp/?p=142706
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